シリーズ32本目の本作より、明智小五郎役が北大路欣也から西郷輝彦にバトンタッチ。
クールに徹していた天知茂、昭和の二枚目的北大路路線からのイメチェンをアピールしようとしてか、これまでの明智とはガラリとキャラクターが変わっている。
住まいは豪壮な邸宅で、朝は淹れ方にこだわったコーヒーを飲みながら、なぜか日本の新聞ではなく、ニューヨーク・タイムズを読むという優雅な独り暮らし。
身の回りの世話を焼いてくれる忠実なメイド(松金よね子)がいて、何カ月も給料を払っていないのに、なぜか彼女は文句一つ言わない。
三島由紀夫が絶賛した天知の明智像とは別人と言ってもよく、当時の視聴者もかなりの戸惑いや違和感を感じたのではなかろうか。
また、その明智と対決する「美女」が美保純なので、庶民派キャラの彼女にあそこまで手の込んだ犯行ができるのかと、こちらにもツッコミを入れたくなりました。
また、本作からフィルムではなくビデオ撮影に変わったため、画質が変化したことも、いまにしてみると興を削ぐ一因。
などとブツブツ言いながら、結局は最後まで観たんだけどね、このシリーズ、好きだから。
オススメ度C。
A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨 D=ヒマだったら😑