『江戸川乱歩の美女シリーズ32 からくり人形の美女 吸血鬼』(BS松竹東急)🤨

109分 初放送:1992年7月4日PM9:02〜 製作:テレビ朝日
BS松竹東急再放送:2024年11月24日PM3:00〜

シリーズ32本目の本作より、明智小五郎役が北大路欣也から西郷輝彦にバトンタッチ。
クールに徹していた天知茂、昭和の二枚目的北大路路線からのイメチェンをアピールしようとしてか、これまでの明智とはガラリとキャラクターが変わっている。

住まいは豪壮な邸宅で、朝は淹れ方にこだわったコーヒーを飲みながら、なぜか日本の新聞ではなく、ニューヨーク・タイムズを読むという優雅な独り暮らし。
身の回りの世話を焼いてくれる忠実なメイド(松金よね子)がいて、何カ月も給料を払っていないのに、なぜか彼女は文句一つ言わない。

三島由紀夫が絶賛した天知の明智像とは別人と言ってもよく、当時の視聴者もかなりの戸惑いや違和感を感じたのではなかろうか。
また、その明智と対決する「美女」が美保純なので、庶民派キャラの彼女にあそこまで手の込んだ犯行ができるのかと、こちらにもツッコミを入れたくなりました。

また、本作からフィルムではなくビデオ撮影に変わったため、画質が変化したことも、いまにしてみると興を削ぐ一因。
などとブツブツ言いながら、結局は最後まで観たんだけどね、このシリーズ、好きだから。

オススメ度C。

A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨  D=ヒマだったら😑

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
先頭に戻る