東京ドーム記者席の珍客⚾🖊💻

この時期にピッタリのポスターとスローガンですね

きのう、東京ドームの記者席で巨人-ヤクルト戦を観戦していた最中、ふと気がついたら、背後の席に見知らぬ外国人男性が座っていた。
この球場には東スポの記者席が前列2席、後列2席の計4席あり、この日はたまたま後列の2席が空いていた。

外国人は試合を見ながら何やら熱心にパソコンに打ち込んでおり、仕事で来場していることが察しられたが、腕に掘られた派手な色のタトゥーが何とも言えない違和感を感じさせる。
記者席には日本の運動記者クラブ会員でなければ入れない決まりになっているので、一応念のために確認しておこうと、どちらの方ですか? と日本語で尋ねてみた。

記者席にいるぐらいだから、少しは日本語がわかるのではないかと思ったら、これはとんだ見込み違い。
その外国人は首に提げた「臨時入館許可証」を示し、何やら英語でまくし立て、こちらが理解できずにキョトンとしていると、”5 minutes!”とだけ言って、またパソコンに向かった。

結局、実際には5分と経たないうちに外国人はいなくなってしまい、正体は不明のまま。
一夜明けたきょう、また東京ドームに行き、あの外国人はいったい何者だったのだろう? と知り合いの巨人関係者に聞いたら、少々意外な答えが返ってきた。

「それは恐らくMLBの関係者でしょう。
来年、MLBの開幕戦(ドジャース-カブス)をここでやることになっているので、きのう関係者が何人か、下調べに来てましたから」

しまった、そうと知っていれば話しかけたついでに何か取材しておくんだった、と思ったけど後の祭りである。
まあ、A先生の英語力じゃ最初から無理だったかもしれませんが。

なお、きょうの試合は6-3で巨人が中日に競り勝ち。
という結果より何より、久しぶりに中日・石川昂のホームランが見られたのがうれしかった。

逆方向へきれいな弾道を描き、スタンドまで打球を運べる力とセンスは天性のもの。
ドラゴンズのホーム球場が東京ドームくらいのスケールなら、いまごろはもう4番に定着してたんじゃないかなぁ、私見ですが。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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