都市対抗野球の話題を探してみたら⚾

東京ドーム前のトーナメント表

毎年、都市対抗野球大会開催期間中は一度は取材に行くことにしている。
プロ野球の取材に行かない日もあるし、会場の東京ドームは自宅から一番近い球場だし、もっと言えば、この時期はエアコンを切って自宅を空けると電気代の節約にもなるし。

しかし、ここ数年に比べると、今年の大会はいまひとつ話題に乏しい。
昨年はENEOSにドラフトの目玉・度会(現DeNA)がいて、日本の野球界で初めてピッチクロックが導入されたことでも注目された。

ピッチクロックに対応するため、事前にどのような練習を重ねてきたか、詳細に説明してくれたのはホンダの木村投手コーチ(元巨人)。
現役時代からお世話になっているセガサミーの西田監督(元広島)も興味深い話を聞かせてくれ、仕事の原稿にもBlogのネタにもなった。

ところが、今年はセガサミー、ホンダともに予選敗退。
度会ほど一般的知名度の高いスターもいないので、東京ドームには来たものの、しばし思案投げ首状態でいたところ、心ある記者の知人がいろいろとネタを教えてくれました。

社会人では今大会から、プロに倣って判定の見直しを要求できる制度が導入された。
ただし、名称はプロの「リクエスト」「リプレー検証」ではなく、メジャーリーグの「チャレンジ」「ビデオ検証」。

で、なぜか、ホームランか否かの判定の検証のみ「リクエスト」と称している。
独自色を出したいのはわかるけど、そこまで細かく区別しなくても、という気もしますね。

注目選手としては、きょう観戦した日本製鉄かずさマジックのルーキー下山昂大内野手がいる。
八戸学院光星3年だった令和元年(2019年)、夏の甲子園1回戦で満塁弾を放ち、令和初の本塁打、安打、打点をマークして注目された選手だ。

中央学院大時代も活躍を続け、3年時には侍ジャパン大学代表候補の強化合宿にも呼ばれている。
が、170㎝、70㎏と小柄だったためか、プロ志望を表明していたにもかかわらず、残念ながら指名漏れ。

下山はこの日の試合もベンチ入りしていたものの、出番がないまま、チームはJR東日本東北に敗退。
観衆も6236人、しかもそのほとんどが両社の応援団と、いささか寂しい入りでした。

やはり、社会人にも去年の度会、3年前の大阪ガス・末包(現広島)のようなプロ級の力と知名度を兼ね備えた選手に出てきてほしいものです
まあ、度会と末包もプロとしてはまだまだ課題が多いけどね。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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