今朝11時過ぎ、東京ドームに顔を出したら、ちょうど一塁側ベンチ前で杉内投手チーフコーチが報道陣に囲まれているところだった。
すぐに輪が解けた後、いったい何事かと知り合いの記者に聞いたら、「菅野が回避です」。
「3連戦3連敗は絶対にできない」と、2連敗したきのうの試合後、阿部監督は言った。
その大事なカードで予告先発するはずだったベテランの大黒柱が、腰痛のために急遽登板を回避。
阿部監督が代わりにマウンドに送ったのは、社会人・日本生命からドラフト5位で入団した25歳の新人・又木鉄平。
今月1日の西武戦(6回2安打無失点2三振6四球)以来、これがまだプロ2度目の先発だった。
スタメンを見たら、最近少々不調の坂本がベンチスタート、サードには岡本和を回し、ファーストには捕手の大城卓を入れるという、いつも以上にやりくりの際立つオーダー。
ヤクルトの先発は4月29日の今季初対戦で3安打完封負けを喫しているヤフーレだから、苦戦は必至と思われた。
が、こういうアクシデントやハンデの多い試合は、選手が「負けてもともと」と開き直れるためか、えてして大方の予想とは逆の展開になることが多い。
きょうも初回、又木がいきなり1死二、三塁と、「やっぱりダメか」と思われたピンチを切り抜けると、直後のその裏、ヤフーレのボークとエラーがらみでタナボタの1点を先制。
三回にはヘルナンデスの2ラン、吉川のタイムリーで早くもヤクルトを4点差に突き放した。
2番手の赤星が四回、西川に3ランを打たれて1点差に迫られ、五回にも2連続四球で1死一、二塁のピンチを招いたものの、ここで中堅ヘルナンデスが守備でもビッグプレーを見せる。
山田の大飛球をフェンス際で好捕すると、すぐさま二塁へ送球して併殺完成!
終わってみれば、ここで事実上、勝負あった。
あとは船迫、高梨、ケラー、バルドナードとブルペン陣が1点のリードを守り切って競り勝ち、阿部監督が前日の〝公約〟を果たした形となった。
ただ、坂本はまだ様子を見る必要があるらしく、今週もDeNA、カープと気の抜けない戦いが続きそうです。