Sオスナ&サンタナの再契約、G川相コーチと長嶋さんの会話⚾

すっかり様変わりした後楽園黄色いビル2階

交流戦後の予備日期間も終了し、きょうからリーグ戦再開! と思ったら、奇しくも同じ日に関東甲信地方が梅雨入り。
激しい雨の降る中、東京ドームへ巨人-ヤクルト戦を取材に行ってきました。

両チームがTOKYOのロゴが入ったビジター用ユニフォームを着用するこのカード、2015年から〈東京シリーズ〉として開催されている。
立ち上げから2回目までは、僕もパンフレットの作成などをお手伝いしたんですよ。

水道橋駅で降り、少々面食らったのは、しばらく工事中だった後楽園黄色いビル2階の店舗フロアがガラリと様変わりしていたこと。
かつてはデニーズ、ローソン、水道橋郵便局、山下書店(のちゲーセン)などが並んでいたところが、様々な料理を提供するレストラン街になっている。

フロア内の巨大なモニターで、東京ドーム内の巨人戦をはじめ、いろいろなスポーツ中継を見ながら楽しく飲んだり食べたりできる、というのがウリらしい。
きょうは関係者、招待客のみのプレイベントで、グランドオープンは24日からだそうです。

東京ドーム内部の光景も結構変わり、地下1階の壁に巨人の歩みやらスター選手の功績やら、まるでミュージアムのような写真と記録が貼られていて、なかなかの壮観。
リーグ戦再開に合わせての改装だそうで、今後、ファンの見学ツアーのコースに加えるのかな、というのはA先生の勝手な想像です。

巨人の練習中、ヤクルトからオスナ、サンタナが来季2025年以降、新たに3年契約を結んだとの発表があった。
球団の奥村政之国際グループ担当部長によれば、オスナは3年総額825万ドル(約13億1000万円)、サンタナは3年総額900万ドル(約14億3000万円)で、ともにプラス出来高払い。

シーズン前半戦が終了していないのに、もう来季以降の複数年契約が結ばれるのは極めて異例のこと。
ヤクルトがそれだけリーグ打点王オスナ、首位打者サンタナの実績を高く評価しており、他球団に流出する前に先手を打った、ということでしょうね。

ヤクルトにはかつて、ハウエル、ペタジーニ、ラミレスを巨人に、バレンティンをソフトバンクにさらわれた悪しき前例がある。
今季はとくに投高打低の傾向が強く、ヤクルトが手をこまねいていたら、またぞろ巨人とソフトバンクがオスナとサンタナにまたぞろ巨人とソフトバンクが触手を伸ばすかもしれないからね。

巨人の練習後、川相内野守備コーチとお約束の雑談。
きのう、長嶋終身名誉監督が練習の視察にやってくると、早速挨拶に駆けつけ、「お元気ですか」と聞いたら、「へっへっへっ」と笑っていた、というのがいかにもミスターらしい。

長嶋さんの下でプレーした選手がほとんどユニフォームを脱いだ中、もうすぐ60歳になる川相コーチがいまだにグラウンドでノックバットを振っている姿を、長嶋さんはどのように見ているのか。
そんなことに思いを巡らせている川相コーチの話をじっくり聞いているうち、ふと、こちらの胸の内には『バントの神様』(2003年)を書いておいてよかったな、という感慨が沸きました。

なお、きょうの試合は4-2でヤクルトの勝ち。
新たに3年契約を結んだオスナは2安打1打点、サンタナは2安打で打率3割1分7厘として、リーグ首位打者をキープしています。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
先頭に戻る