昔の4番、今の野球で勝てるのか⚾

DeNAサイドから見るとストレスの溜まる試合でした

きょうもまた横浜スタジアムでDeNA-中日のBクラスカードを取材である。
試合開始は午後2時からだが、三浦監督の試合前囲みが午前10時前後に行われるので、それまでには行かなければならない。

興味の焦点は、きのうの試合で右膝裏の張りを訴え、途中退場した4番セカンド・牧が出場できるかどうか。
三浦監督は明言こそしなかったけれど、セカンドを守れる石上の一軍合流に加え、牧がトレーナーの治療を受けていることを明かし、症状によっては登録抹消もあり得ることを示唆していた。

結局、牧は抹消こそされなかったものの、スタメンを外されてベンチスタート。
代わって4番に座るのは、前日まで打率2割8分5厘とチーム首位打者の5番・宮﨑かと思ったが、三浦監督は打率1割6分1厘、ここ5試合無安打の3番・筒香を選択している。

どちらが相手に嫌がられる4番かと言えば、僕は宮﨑のほうだと考える。
自ら筒香にDeNA復帰を促した三浦監督の思い入れの強さ、主砲としてのポテンシャルの高さを買っての起用であることは理解できるし、筒香は結果的に2安打したが、本当に適材適所と言える用兵だっただろうか。

四回に献上した先制点には三塁宮﨑のエラー、一塁オースティンの野選が絡んでおり、相変わらず守備が安定していないのも気になる。
1-2と中日に1点勝ち越された直後の六回、筒香、宮﨑の連打で無死一、三塁のチャンスを作りながら、後続が三者凡退に打ち取られて無得点に終わったのももったいなかった。

ここで左の斎藤に右の代打・大和はなかったか、京田や山本の打席でスクイズを仕掛けてもよかったのではないか。
ベンチでは様々な選択肢を検討していたというが。

好機をむざむざ潰した直後の七回には、大貫の四球がらみで1点を追加され、2-4と2点差に拡大。
八回に山本のタイムリーで1点差に追い上げるも、反撃もここまでで、終わってみれば六、七回の攻防が明暗を分けたことになる。

ただし、シーズンはまだ5月、きょうの1敗は取り返しが効く。
ここからベイスターズがどう建て直してくるか、ファンは我慢して見守りましょう。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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