雨のち晴れの首位攻防戦☔☀⚾

雨と強風だったきのうの横浜スタジアム正面玄関

きのう、きょうはハマスタで首位攻防2連戦の取材でした。
DeNA・三浦監督は「まだ4月ですから」、中日・立浪監督も「まだ10試合ですから」と言ってはいたけれど、ゲーム差0.5でぶつかったのだから、正真正銘の首位争いには間違いない。

きのうの初戦は先発・小笠原の7回1失点の好投、4番・中田の全3打点をたたきだす活躍で2位の中日が勝ち、DeNAを押しのけて単独首位に浮上。
これが2016年以来8年ぶりの〝快挙〟と聞き、試合後はDeNAではなく中日の取材に回った。

立浪監督は「長打力もそうですが、チャンスでの集中力が素晴らしい」と中田を讃え、「今年は昨年までとは変わったドラゴンズで戦うことができている」と手応えを感じている様子。
それ以上に印象的だったのは、その中田、小笠原と投打のヒーローが「今年はいい雰囲気の中でやれています」と口をそろえていたことだった。

かつて直接聞いた名将・野村克也さんの名言のひとつに、「勝ち続けるチーム(及び連勝)に必要なものは一に雰囲気、二にムード、三に勢い」というのがある。
ノムさん曰く「チームが勝てば雰囲気が漂い、ムードが生まれ、勢いにつながる」。

きのうの中日はそういう名将の箴言を地でいったような勝ち方だった。
あくまで個人的印象ですが、巨人から移籍して4番を打っている中田は、野村ヤクルトで主砲を務めた元阪神・オマリー、元広島・小早川とダブって見える。

一夜明けたきょう、晴れ上がったハマスタ上空

きょうの第2戦は、中日と入れ代わりに2位となったDeNAが、一昨年のドラフト1位投手・小園をプロ初登板初先発に抜擢。
小園は前日9日に21歳の誕生日を迎えたばかりで、昨年のドラフト1位捕手、19歳の松尾と〝ドラ1バッテリー〟を組んでデビュー戦のマウンドに上がった。

これで首尾よく勝っていればベイスターズにとっては最高の話題になるところだったが、小園は初回から制球に苦しみ、初回から2四球を出して先制の1点を献上。
2回2点、3回2点と序盤から失点を重ね、3回に4点目を取られた直後、2死二、三塁で三浦監督自らマウンドに足を運び、交代を告げた。

結局、小園のプロ初登板初先発は2回3分の2、76球を投げて7安打5失点で終了。
もう一度一軍でチャンスを与えるのか、それともまた二軍で鍛え直すのか、気になるところです。

なお、この日はメリハリに乏しい展開で3時間31分と今季最長のロングゲーム。
プロ野球界のみなさん、コロナ禍も収束したことだし、また改めて試合の時短に取り組むことを要望いたします。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
先頭に戻る