今年はこれまでお世話になった編集さんが次々に退任したり、異動になったりしている。
今月もまた、いろいろと面白い仕事をご一緒させてもらったスポーツ総合誌Numberの担当者が編集部を離れると聞き、谷中のもんじゃ焼き屋〈谷中よし川〉で慰労会兼忘年会の席を設けました。
彼との仕事で真っ先に思い出されるのは、名将・野村克也さんの息子・克則さんのオンラインインタビュー。
ノムさんが監督を務めていたヤクルトに選手として入団、さらにその父親とともに阪神に移籍したころの思い出を聞きたいとお願いしたら、いきなり「本音でしゃべっていいんですか」と切り出され、親子で同じチームに所属することの苦悩と葛藤を切々と語られた。
もうひとつはイチロー氏の愛工大名電時代のチームメートで、現在も草野球チームKOBE CHIBENで一緒にプレーしている方々の座談会。
あの天才・鈴木一朗が高校時代はろくに練習していなかったとか、主食はスナック菓子だったとか、夜中にカップ麺をほしがるので後輩は短時間で茹でるのにしゅういつn工夫を凝らしたとか、忖度抜きの傑作エピソードが続出。
かねてから興味のあったアジア地区最大の自転車ロードレース・ジャパンカップを取材する機会を作ってくれたのも、この編集さんのおかげでした。
今年、DeNA・石井琢朗打撃コーチのお嬢さん、さやかさんのプロデビューをNumber Webに掲載してもらい、30万PVを稼いだのもいい思い出です。
僕も60歳を超え、この稼業を続けられる時間は否応なしに減りつつある。
そうした中で、こういう人とはまたどこかでいい仕事をしたいものだと、しみじみ思いました。