『ノック 終末の訪問者』(WOWOW)😉

Knock at the Cabin
101分 2023年 アメリカ=ユニバーサル・ピクチャーズ
日本配給:東宝東和

M・ナイト・シャマランのサスペンス・スリラーはいい意味で時間潰しにうってつけの映画だと思う。
観ている間はハラハラ、ドキドキ、1時間半超の上映時間で過不足なく楽しませてくれ、鑑賞後には自分の人生や運命について思いを馳せたくなる独特の余韻を残す。

世界的に大ヒットした代表作『シックス・センス』(1999年)はもちろん、最近の『ヴィジット』(2015年)、『オールド』(2021年)なども忘れ難い。
この『ノック 終末の訪問者』もシャマラン作品ならではのテイストと一定の完成度を維持しており、1時間41分、きっちり過不足なく楽しむことができる。

森の中の一軒家で休暇を過ごしていたゲイのカップル、エリック(ジョナサン・グロス)とアンドリュー(ベン・オルドリッジ)、彼らの娘ウェン(クリステン・ツイ)の元へ、見知らぬ4人の男女が訪れる。
無理矢理押し入ってきたリーダー格の大男、レナード(デイヴ・バウティスタ=元プロレスラー)が言うには、自分たちは人類が絶滅する「ビジョン」を見た、これを避けるためにはあなた方家族3人のうち1人が犠牲にならなければならない、という。

しかも、レナードとその仲間、サブリナ(ニキ・アムカ=バード)、レドモンド(ルパート・グリント)、エイドリアン(アビー・グリン)が殺すわけではなく、エリック、アンドリュー、ウェンが自分たちで犠牲者ひとりを選び、自ら手を下してほしいと告げる。
当然、エリックとアンドリューが受け入れるはずがなく、頑強に拒んでいた矢先、レナードたちは絶滅を先延ばしするため、驚くべき行動に出る。

ここから先はネタバレになるので書かないが、どんでん返しと幕切れまで緊張感を途切れさせないシャマランの演出とストーリーテリングは相変わらずさすが。
まあ、今回はシャマランのファンならある程度、展開とオチが読めるかもしれませんけど。

オススメ度B。

A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨  D=ヒマだったら😑

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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