『シン・ウルトラマン』(2022年)のWOWOW初放送に併せてオンエアされた庵野秀明の自主制作作品。
1983年の制作当時は観る機会がなかったが、23歳だった庵野自身がウルトラマンに扮して(というか何と言うかという格好で)登場する場面が写真週刊誌FOCUSで紹介されていたことはよく覚えている。
MATの戦闘服は本家『帰ってきたウルトラマン』のMATよりも『ウルトラセブン』のウルトラ警備隊にそっくりで、ハヤカワ隊員は『帰ってきた』の郷秀樹のように閃光を浴びるスタイルではなく、『セブン』のモロボシ・ダンのようにウルトラアイを装着して変身する。
マットアローや市街地のミニチュアはさすがに手作り感いっぱいながら、演出は緊張感に満ちており、本家の音楽の使い方も非常に効果的で、いま観ても単なる自主制作作品にとどまらないクオリティを示している。
何と言っても秀逸なのは、ボサボサ頭にヨレヨレデニム、メガネをかけた素顔をさらして怪獣と戦う庵野ウルトラマンのビジュアルだろう。
これ、なんでこんな格好にしたのか、他のスタッフやキャストから反対意見は出なかったのか、観終わったあともそんなことが気になって仕方がなかった。
というわけで、庵野ファンやウルトラマンのファンには十分に楽しめるでしょう。
でも、まったく興味のない人がどう感じるかは何とも言えません。
オススメ度B。
A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨 D=ヒマだったら😑