上のいかにも1970年代っぽいB級臭さフンプンのイラスト画像は、本作が劇場初公開された1975年当時のチラシ&ポスター。
当時は映画小僧の間でチラシのコレクションが大変なブームになっていて、この1枚は僕もチラシ専用クリアファイル(そういう商品も作られたほどだった!)に入れて保存していました。
映画は『燃えよドラゴン』(1973年)以降、1970年代に量産された香港製カンフーアクションで、このジャンルを代表するスターだったジミー・ウォングの主演作。
WOWOWでは今回が初放送(2023年10月23日PM7:00〜)であり、なんで今頃? と思ったら、昨年ウォングが他界し、今年5月に完全版BDが発売され、同時期にシネマート新宿で1週間、限定再公開されたイベントを受けてのオンエアだったらしい。
ウォングが演じるのは香港警察で特別捜査官を務めるファン・シン・レン警部で、オーストラリアを舞台に麻薬、買春、武器密輸などを一手に掌握している闇社会のボス、ジャック・ウィルトンと対決する。
このウィルトン役が『女王陛下の007』(1969年)で2代目ジェームズ・ボンドに扮したジョージ・レーゼンビー(現実にオーストラリア人)、そのウィルトンに雇われた密売人ウィン・チャンがのちに『燃えよデブゴン』シリーズ(1978年〜)でブレークするサモ・ハン・キンポー。
カンフーの擬闘はほとんどスタンドインなしで行われており、とくにクライマックスで火だるまになって暴れ回るレーゼンビーの格闘演技は、CG全盛のいま観ると、かえってリアリティと迫力たっぷり。
チラシのハンググライダーはオープニングとクライマックスの直前に出てくるだけだが、後半の見せ場で次から次へと車がぶっ壊され、爆発炎上するカーアクションも大変見応えがあります。
なお、ジグソーによる主題歌『スカイ・ハイ』は「仮面貴族」「千の顔を持つ男」と呼ばれた覆面プロレスラー、ミル・マスカラスの登場曲として有名になった。
ちなみに、プロ野球では二岡智宏も巨人時代の登場曲として使っていましたね。
オススメ度B。
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