『ある男』(WOWOW)😉

121分 松竹 2022年

シングルマザーの里枝(安藤サクラ)が切り盛りしている宮崎市郊外の文房具店に、谷口大祐(窪田正孝)という男が足繁く通ってくる。
どこからか移住してきたらしい大祐は、地元の林業会社に就職すると、里枝に交際を申し込んで結婚。

やがてふたりの間に娘・花が生まれ、里枝の連れ子・悠人(森優理斗、坂本愛登)もなついていた矢先、大祐は仕事中に倒木の下敷きになって死んでしまう。
それから1年後、大祐の一周忌で里枝の実家を訪ねてきた実兄・恭一(眞島秀和)が大祐の遺影を見た途端、これは別人だと証言。

いったい、自分が愛し合い、娘までもうけた男は何者だったのか、驚愕した里枝は、前夫と離婚した際に世話になった弁護士・城戸章良(妻夫木聡)に調査を依頼。
城戸は里枝の切実な疑問に答えるべく、大祐の辿ってきた人生の足跡を追い始める。

ところが、大祐の複雑な生い立ちを調査するうち、城戸自身、自らのアイデンティティーに疑問を抱くようになっていく。
面白いことは面白いんですが、序盤で在日韓国人のテーマが前面に出てくるあたりから、妙に生々しく感じられて、純粋にエンターテインメントとして楽しみにくい。

まあ、そういう引っ掛かりを感じさせることも制作者側の意図と狙いのうちなのかもしれませんが。
わがご贔屓の安藤サクラは、これまでとは違ったキャラクターを好演しておりました。

オススメ度B。

A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨  D=ヒマだったら😑

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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