雨の神宮球場でコロナ禍を思い出す⚾️☔️

今朝(AM09:30、白銀公園)はこんなにいい天気だったのに

いやあ、参りましたね、きょう東京地方を襲ったゲリラ豪雨。
僕は午後1時半ごろ、虎ノ門のクリニックを訪ねた矢先に降られて、すぐさま東京メトロの駅に避難し、神宮球場でヤクルト-DeNAを取材するために外苑前へ。

そうしたら、ここが虎ノ門以上の土砂降りで、一応日傘兼用の折り畳み傘は持っていたんだけど、とてもその程度のものでしのげるような雨じゃない。
駅前の歩道には傘も差さずにずっとひとりで突っ立っている女性がいて、しばらくすると駅舎の庇の下で座り込むというシュールな光景も見られたりして、何か異様な雰囲気も漂う。

午後2時過ぎ、小降りになったタイミングを見計らって神宮へ駆け込んだら、球場内の飲食店ではすでに仕込みが始まっているところ。
このとき、ああ、中止はないな、試合は行われるな、と直感しました。

神宮では昔から、天候の見通しを聞くなら飲食店の店主が一番と言われています。
中止になったら準備した料理が無駄になるため、雨が降り続いている中、準備のゴーサインを出すのは結構大きな決断なので。

きょうのスタメン

案の定、その後も雨は降り続いていたけれど、試合は定刻通り夜6時にプレーボール。
カッパ姿や傘を差して応援しているお客さんを見ていて、大変だなあ、と思いながら、やっぱりスタンドを観衆が埋めている光景はいいなあ、と思いました。

このとき、僕の脳裡をよぎったのは、コロナ禍のために無観客試合として開幕した3年前、大雨で中断した2020年7月1日の神宮球場。
降りしきる雨の中、臨時記者席となった2階ネット裏から見下ろした無人のスタンドほど、うら淋しい光景はなかった。

雨で中断した無観客試合(2020年7月1日

なお、きょうのゲームは3−1でDeNAがヤクルトに競り勝ち。
3位DeNAは2位広島とのゲーム差を3に保ち、4位巨人は2.5差に突き放して、CS第1ステージ本拠地開催権をもぎ取る可能性を繋ぎ止めました。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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