都市対抗野球、ピッチクロックを導入⚾🕘

東京ドーム前に掲げられたトーナメント表

今年も社会人の頂点を決める大会、都市対抗野球の季節がやってきました。
高校の甲子園、大学の神宮と違い、こちらは空調の効いている東京ドームで行われるのが、A先生のような高齢ライターにはありがたい。

今大会一番の特長は、JABA(公益財団法人日本野球連盟)がプロに先駆けていち早く設置したピッチクロック。
今年から導入したメジャーリーグのルールに倣い、投手は走者がいない場合は12秒以内、いる場合は20秒以内に投球しなければボールと判定される。

この新ルールのため、今大会では一、三塁側のカメラマン席の上、バックネットの一、三塁側と、計4個のクロックボード(タイマー)を設置。
本家のメジャーよりもわかりやすいほどの大きさで投球間の秒数が表示される。

さらに、けん制の回数も3回までとされ、3回目でアウトにできないと、走者に進塁1個が与えられる。
試合時間短縮のためとはいえ、投手にとっては何とも窮屈で、日米で議論の的になったこの新ルール、実際に導入されたらどうなるのか。

興味津々できょうの開幕戦、バイタルネット(新潟市)-ENEOS(横浜市)を見ていたんですが、このゲームに限ってはピッチクロックがスピードアップに役立っているとは思えませんでしたね。
ENEOS柏原、バイタルネット江村と、両先発投手が二回に満塁のピンチを招いて2失点、四回までに70球以上と、どちらも球数の多いピッチングをしていたんだから仕方がない。

六回にはバイタルネットのリリーフ陣がENEOS打線に打ち崩され、一挙6失点で9-3となり、ここで勝負あった。
ただ、これだけ一方的な展開になり、ゲームが壊れてしまうと、ピッチクロックがなかったら3時間の試合時間がもっと長引いていたかもしれない、とは言えるでしょう。

さて、それでは両チームの選手や首脳陣は何と言っていたか…という話はまたいずれ仕事で書く予定です。
書かないかもしれないけど。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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