トム・ハンクス主演、ロン・ハワード監督、ダン・ブラウン原作による〈ロバート・ラングドン〉シリーズ第3弾。
撮影サルヴァトーレ・タティーノ、編集ダニエル・P・ハンリー、音楽ハンス・ジマーと主要スタッフも第1作『ダ・ヴィンチ・コード』(2006年)、第2作『天使と悪魔』(2009年)と同じ顔ぶれで固められている。
このシリーズは込み入った設定をわかりやすく、ワクワクさせながら見せるところに最大の特長があったのだが、今回はオープニングから面食らった。
いきなり人類の危機を予言する大富豪バートランド・ゾブリスト(ベン・フォスター)が登場し、フィレンツェで正体不明の男(オマール・シー)に追われて転落死。
ここから場面が切り替わり、重傷を負って病室に担ぎ込まれたラングドン(ハンクス)の姿が描かれる。
ラングドンは記憶喪失に陥り、地獄絵図の幻想に苦しめられていて、女医シエナ・ブルックス(フェリシティー・ジョーンズ)の説明を聞いている最中、警察官に変装した女(アナ・ウラル)に襲われて病院から脱出。
シエナのアパートに匿われたラングドンは、自分の所持品の中に携帯型にプロジェクターを発見。
その中には、ダンテの『神曲/地獄編』(インフェルノ)をモチーフとしたボッティチェリの絵画『地獄の見取り図』が収められていた。
何者かがそこに書き込んでいたアルファベットを手がかりに、ラングドンとシエナは自分たちを襲った人間たちの正体と、彼らが企む壮大なテロ計画の全貌に迫っていく。
ラングドンの記憶がなかなか戻らず、誰が味方で誰が敵なのか判然としない前半は少々イライラするが、後半は本シリーズならではのジェットコースター的展開に乗せられ、あれよあれよという間に手に汗握るクライマックスに突入。
本シリーズの前2作のファンなら十分楽しめる内容で、観ておいて損はないでしょう。
ただ、男前の演技派ハンクスもこのあたりから徐々に老け込んできたような気がしないでもないね。
オススメ度B。
A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨 D=ヒマだったら😑