ごみ処理最前線〈広島中央エコパーク〉へ行ってきた🚮🚚

所在地は東広島市西城町上三永の高台

今回の帰省の目的のひとつは、実家に堆積している粗大ごみを処分することでした。
昨年9月に他界した父親が実家をリフォームした際、不要になったキッチン、ステレオラック、勉強机、それに電動機付き自転車などなど。

当初は竹原市で定められた規定に則り、少しずつ廃棄するつもりでいたところ、地元の知人によれば、まとめて車に積んで持ち込んだら、その場ですぐに引き取ってくれる施設があるという。
そんな便利なところがあるのならぜひ連れて行ってください、と知人に頼み込み、きのう(9日)初めて足を踏み入れたのが、実家から車で20分ほどの高台に建つ〈広島中央エコパーク 高効率ごみ発電施設〉。

いや、びっくりしましたね。
わが故郷の山間に、こんな立派で巨大なごみ処理場ができていたとは。

この施設を運営しているのは東広島市、竹原市、大崎上島町で構成する広島中央環境衛生組合。
3年前まではそれぞれの市町にあった5カ所のごみ焼却場、屎尿処理施設を閉鎖し、2021年10月1日から稼働が始まった。

エコパークの最大の特長は、ごみを高温で溶かし、再資源化するリサイクルシステムによって、埋め立てする必要のない「最終処分量ゼロ」を実現していること。
しかも、その過程を一般見学者にも公開し、環境問題の啓蒙にも貢献しているのです。

ゴミ収集車用プラットホーム

各地から集められたごみ、今回の僕のように市町民が持ち込んだごみは、計量機で重さを測ったのち、このプラットホームからごみピットに投入される。
以下、画像でごみ処理の過程を追っていきましょう。

ごみピットの内部はこの画面から見学者も見ることができる
ピットにごみを投入するクレーンはクレクレタコラそっくり(古過ぎるかな)
ごみはガス化溶融炉で1700〜1800℃という高熱で溶かされ、スラグとメタルに再資源化される
ガス化溶融炉から発生したガスは燃焼室で燃やされ、850℃でボイラへ送られる
ボイラはごみ処理で発生する熱エネルギーを回収して蒸気に変え、蒸気タービン発電機に送る
蒸気タービンの発電量は最大6500kW、施設内で利用されているほか、余剰電力の売買も
排ガスに含まれる有害物質をフィルターによって除去するところ
見学コースには再資源化の流れをわかりやすく解説したボードも
再資源化によって実現を目指す循環型社会について
いつも実家からぼんやり眺めていた竹原製錬所の煙突がこんなふうにエコパークとつながっていたとは
こんなお土産もいただきました

いや、大変勉強になりました。
60歳にもなって、故郷のことを何も知らなかったんだなぁ、と痛感しております。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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