きょう発売の週刊文春ゴールデンウィーク特大号では、昭和時代にファンを熱狂させたスターバンドを振り返る大特集を組んでいます。
沢田研二のザ・タイガース、田辺昭知とかまやつひろしのザ・スパイダース、矢沢永吉のキャロル、財津和夫のチューリップなどなど、日本の歌謡界を代表するミュージシャンの記事が並んでいる中、僕が執筆したのが萩原健一とザ・テンプターズ。
どうしてスポーツライターのA先生がそんな昭和のエンタメ記事を、と思われるかもしれません。
今回、文春さんからオファーをいただいたのは、僕が15年前の2008年に出版された萩原さんの自叙伝『ショーケン』(講談社)の構成を務めていたため。
出版当時、赤裸々な内容に関しては賛否両論が百出し、ネットのレビューには構成者が複数いるのではないか、という憶測も書かれました。
しかし、いまこの場で初めて、自ら明言しておきますが、あの本のライターは僕ひとりだけです。
萩原さんに聞き取りを行った期間は2007年11月から2008年1月までの約1年3カ月、インタビュー時間は合計約37時間半(正確には3時間24分17秒、ただし聞き取り前後の雑談などは録音し損ねた部分もあり)。
その中身からショーケンという人物像を浮かび上がらせるフレーズとエピソードを自分なりに厳選し、萩原さん本人の意向を受け、マネージャーや担当編集者のサジェスチョンも採り入れながら書き上げた初稿は600枚超。
今回、週刊文春で特集記事を書くに当たっては、当時のインタビューの音源をもう一度聴き直し、原稿にする前の文字起こしも推敲して、ショーケンとテンプターズの関係を改めて再検証しました。
ショーケンとテンプターズのファンはもちろんファンでない人も、グループサウンズの時代を知っている人も知らない人も、ぜひ御一読ください!