『ジュラシック・ワールド』(WOWOW)😉

Jurassic World
125分 2015年 アメリカ=ユニバーサル・ピクチャーズ 日本配給:東宝東和 

このシリーズは第1作の『ジュラシック・パーク』(1993年)がそれほど印象に残っておらず、続編の『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997年)がつまらなかったため、第3作の『ジュラシック・パークⅢ』(2001年)はスルーしている。
しかし、仕切り直しの新シリーズ第1作となったこの第4作はなかなか頑張っていると評価していい。

舞台は第1作でティラノサウルス・レックスが恐竜動物園ジュラシック・パークで大暴れし、多数の死傷者を出す惨劇が繰り広げられてから22年後のイスラ・ヌブラル島。
当時の経営会社だったインジェンはマスラニ・グローバルに買収され、ジュラシック・パークはジュラシック・ワールドとしてリニューアル・オープン、いまや連日2万人以上の観光客を集める一大テーマパークとなっている。

そうした中、CFO(最高財務責任者)のサイモン・マスラニ(イルファーン・カーン)は遺伝子操作によって作り上げた新種の恐竜インドミナス・レックスを新たな売り物にしようと計画。
このインドミナスがサイモンや科学者たちの予想をはるかに上回る進化を遂げ、人間並みの知恵を働かせて囲いから脱出、飼育係が食い殺されてしまい、またしてもかつての大パニックが繰り返される。

変に技巧を弄さず、人間ドラマの部分を単純化し、お約束の展開に徹したのが成功の要因。
満を持してティラノサウルス・レックスが登場、〝人間の味方〟としてインドミナスとの対決に臨むクライマックスは、昭和時代のゴジラを見ているようで、定石通りとわかっていても拍手を送りたくなる。

劇場でIMAX3D版を見たら迫力たっぷりだっただろうな。
主役の恐竜監視員役のクリス・プラット、彼の元恋人兼科学者を演じるブライス・ダラス・ハワードをはじめ、俳優たちのキャラクターと演技はどれもこれも型通りで、まったく印象に残らないが。

オススメ度B。

旧サイト:2017年11月3日(金)Pick-up記事を再録、修正

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スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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