ベルーナドームで4年ぶりのグラウンド取材⚾️

三塁側ベンチ前から見た西武の打撃練習

今年の個人的開幕3カード目は、きょうのベルーナドームの西武ーロッテ戦。
きのうは2日続けて東京ドームへ行こうかと思っていたんですが、西武は今シーズンから12球団で唯一試合前のグラウンド取材が可能になったと聞き、急遽予定を変更しました。

この球場には去年のいまごろも楽天戦の取材で足を運んでいる。
しかし、グラウンドに降りて取材できるとなると、コロナ前の2019年以来、実に4年ぶり、実質3年半ぶりのことなので、何だか新球場を訪ねるようなワクワク感があった。

だから張り切り過ぎたわけでもないんだけど、午後12時半にベルーナドームに到着し、さっそく受付しようとしたら、午後2時からと聞いてガクッ。
グラウンドを見たらウォーミングアップが始まったばかりで、仕方なく記者席で読書をして時間潰し(読んでいたのはフランス文学なんだけどね)。

午後2時、受付で会った旧知のライター友だちに球場内部の動線の案内をお願いし、さあ、いざグラウンドへ。
と少々意気込んでネット裏スタンドの階段を降り始めたら、コロナ前に行われた大がかりな改修により、内部の構造とレイアウトがすっかり変わっていたことにまずビックリ。

壁が白、床が黒タイルになり、以前は真っ直ぐだった階段がグラウンドレベルの手前で右折。
下まで下りると、右手にライオンズの球団史にその名を刻んだ名選手のパネルがズラリと並んでいる。

さらにその先へ行くと、インタビュールームとかファミリールームとかミックスゾーンとか、これまでにはなかった部屋がいっぱい。
なんだか、昔の西武球場とは違う球場へ来ちゃったような錯覚さえ覚えました。

しかし、三塁側ベンチの裏だけはそれほど変わっていない。
昔はベンチ裏のミラールームを通過してベンチに入っていたけれど、今回は友人のあとについてカメラマン席からグラウンドへ。

栗山のフリー打撃

三塁側ベンチ前で、さっそく通りがかった栗山選手に挨拶。
初めて取材してから14年、いまでも覚えていてくれるのはうれしい限りです。

単行本『プロ野球二軍監督 男たちの誇り』(講談社)の取材のため、南郷キャンプで初めて単独インタビューしたときは25歳だった彼も、すでに2000安打を達成した39歳のベテラン。
会釈しながらにっこり笑ったその顔が、もうプロとしての年輪を感じさせる表情になっている。

同書に登場する嶋コーチも、僕を認めると、「おおっ、どうもどうも」。
現役時代から大きな人だったけど、さらに巨大化していましたね。

初めてお会いした広報部長にも拙著を「読ませていただきました」と言われたのには、大変光栄であるとともに非常に恐縮。
あの本のカバー写真に使用された後ろ姿は、当時西武の主力選手だった中島宏之で、西武球団のご協力があればこそ出来上がった作品でもありましたから。

練習終了間際には、松井監督が金子侑に打撃指導

さて、きょうの西武の先発投手は2021年ドラフト1位の隅田知一郎(ちひろ)。
アマチュアNo.1左腕との呼び声も高く、4球団が競合したほどの逸材で、いまもポテンシャルは高い。

1年目だった昨年の南郷キャンプは僕も取材に行き、東スポの連載コラム『赤ペン!!』で取り上げました。
その期待通り、開幕2戦目の先発に抜擢されると、7回1安打無失点という見事な内容でプロ初登板初勝利。

さあ、ここからどれだけ勝ち星を積み重ねるかと思ったら、なんとそこから1勝もできないまま10連敗し、今年も初登板で負けて現在11連敗中。
しかし、こういう投手が勝ったら最高のネタになるんだけどな、と思いながら見ていたら、5安打4失点4四球で六回途中降板となり、ついに12連敗である。

隅田本人は降板後、「無駄な四球を出して自滅してしまいました」と反省の弁。
しかし、松井監督は「四球を出したくて出しているわけじゃない」とかばい、今後も先発ローテに入れて2勝目をつかめるよう、後押しする姿勢を示していました。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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