今夜の横浜スタジアム、見どころはまず、トミー・ジョン手術から復帰して2年ぶりの登板を果たしたDeNA・平良拳太郎(27)でした。
6回85球を投げて4安打無失点7奪三振と圧巻のピッチングで、声出し応援が可能になったハマスタのスタンドを沸かせた。
この平良、なかなか数奇な野球人生を歩んでいることは知る人ぞ知る。
沖縄県立北山高から2013年ドラフト5位で巨人入りしながら、17年にFA宣言した山口俊の人的補償でDeNAへ移籍。
しかし、横浜の水があったのか、翌18年には早くも先発ローテ入りして、プロ初勝利を挙げている。
20年は4勝6敗と負け越したが、自己最高の防御率2.27をマークし、自身初の完投も記録した。
自信があるのはスタミナだそうで、巨人時代には憧れの存在として、11試合連続完投勝利の日本記録を持つ大先輩・斎藤雅樹の名を挙げている。
21年の宜野湾キャンプで取材したときは、阪神との練習試合で3回をパーフェクトと好投し、開幕投手の有力候補と目されていた。
ところが、巨人との開幕カード3戦目に抜擢されたその日、1安打無失点と素晴らしい投球を見せながら、右肘の違和感を訴えて6回途中降板。
その後、トミー・ジョン手術を受け、今夜ふたたび一軍のマウンドに上がるまで、2年の歳月を要したのだった。
なお、かつて平良と入れ代わりに巨人へFA移籍した山口は昨年限りで戦力外となり、今年になって現役引退を表明した。
そういう年に平良が見事な復活を遂げた、というストーリーも因縁めいている。
一方、巨人の注目選手はドラフト4位新人・門脇誠(22、創価大)。
16打数ノーヒットと不振に喘ぐ坂本に代わり、8番ショートで初スタメンに抜擢されると、二回2死二塁で平良からプロ初安打となる左翼線二塁打を打った。
この門脇、昨秋、今春のキャンプで川相総合コーチが最も熱心に指導し、野球に取り組む姿勢を高く評価していた選手のひとり。
とくに、指のない「板グラブ」を使った守備練習で長足の進歩を見せ、ゴールデングラブ賞5回の坂本に優るとも劣らないレベルに達していた。
早くも開幕5試合目でつかんだチャンス、巧守ともに躍動感溢れるプレーで大いにアピールしたが、課題も残った。
とくに五回の第2打席、1死一塁のチャンスで平良の初球に手を出し、一塁ポップフライに打ち取られ、走者を進めることすらできなかったのはいただけません。
なお、試合は2-0でDeNAが競り勝ち、平良が3年ぶりの勝利投手に。
九回には新たなファイヤー付きのド派手な演出で山﨑康が登場し、ハマスタのスタンドは大盛り上がりとなりました。