2022年の大晦日、NHK-BSシネマ『映画マラソン』の1本として放送された68年前のクラシック作品。
マリリン・モンロー出演作品としては20本目、主演映画としては5本目に当たる。
本作がいまもこのようなNHKの企画に取り上げられているのは、一にも二にも永遠のセックスシンボルだったモンローが主演しているからこそだ。
が、『マリリン・モンロー最後の真実』(1993年、邦訳1995年、光文社)で著者ドナルド・スポトが酷評しているように、内容は極めて退屈で、モンローが出ていなければまったく見どころのない凡作と言って差し支えない。
モンロー扮する主人公は、ゴールドラッシュに沸くアメリカ西部の酒場歌手ケイ。
イカサマ賭博で金鉱の権利を手に入れた恋人ハリー(ロリー・カルホーン)に説き伏せられ、権利を登記するカウンシル・シティーを目指し、筏で河下りをすることになる。
その最中、筏ごと急流に呑み込まれかけれていたところを、沿岸でささやかな農場を営んでいたマット・コールダー(ロバート・ミッチャム)が救出。
しかし、ハリーは命の恩人のマットからライフルと馬を奪い、ケイも残してひとりトンズラしてしまった。
残されたケイとマット、マットの息子マーク(トミー・レティグ)にインディアン(字幕では先住民)が襲いかかり、3人は筏に乗ってハリーの後を追う。
ここからがタイトルと主題歌にあるような急流下りの見せ場の本番なのだが、1950年代の映画とあってスクリーン・プロセスが多く、ご都合主義にもいささか目に余るものがあり、一向にサスペンスが盛り上がらない。
ただし、モンローのデニム姿、派手なステージ・コスチュームの見栄えだけはいま見ても出色の魅力と雰囲気を発散している。
彼女が永遠のセックスシンボルであることだけはしっかり再認識させられました。
オススメ度C。
A=ぜひ!🤗 B=よかったら😉 C=気になったら🤨 D=ヒマだったら😑