イギリスのプロダクションが2018年に制作し、4年後の2022年からNHKがETVでミニシリーズとして放送をスタートしたドキュメンタリー作品。
あまりにも山野が険しいため、本物の鉄道が敷設できなかったスコットランドのハイランド地方のトレイル、グレートグレインウェイにミニチュア鉄道を敷き、模型の蒸気機関車シルバー・レディで走破する過程が描かれる。
スタート地点はフォート・ウィリアム、ゴール地点はインバネスという小さな町で、全走行距離は110㎞(正確には114㎞)。
発案者のディック・ストローブリッジというオジサン(と言うよりオジイサン?)の元、この計画に賛同したボランティア56人が集結し、当局から許可された12日間の期間内にゴールしようと悪戦苦闘する姿が描かれる。
いきなりの難所が川幅の広い運河で、機関車用の渡し船を作って横断しようとしたらバランスを崩し、危うく引っくり返ってあわや沈没の大ピンチに。
さらに、人間の足なら簡単に歩ける坂道、一跨ぎにできるような小川でも、ミニチュア鉄道にとっては大変な難所となって立ちはだかる。
そのたびに長い橋をつくったり、牽引機を使ってシルバー・レディを引っ張り上げたり。
シルバー・レディは電池や充電式で動く模型ではなく、本物と同じ蒸気機関で走っており、天候や路面状況によって故障したり、脱線したりする。
こうして当初の予定が遅れに遅れ、ボランティアが徹夜で作業をしてもなかなか進まず、一時はゴール到達は絶望的かとも思われたのだが。
クライマックスで、全行程で一番大掛かりなループ橋をシルバー・レディが上って行く場面が一際感動的でした。
ディックとナレーションを務める大塚芳忠、ボランティアたちの声を担当する井上和彦の吹き替えも大変効果的。
日本語バージョンじゃなかったらここまで楽しめなかったかもしれませんね。
オススメ度A。
A=ぜひ!🤗 B=よかったら😉 C=気になったら🤨 D=ヒマだったら😑