今年4月1日に鳴り物入りで日米同時公開されたマーベルコミック・シリーズの最新作が、年内にはもうWOWOWで観られる、というのは、有り難い半面、このシリーズの値打ちを下げているような気がしないでもない。
これだけ量産されると、僕のような年寄りにはどれもこれも似たような作品に感じられ、新作が公開されても劇場へ足を運ぶ前に、どうせ今年中にWOWOWで放送するんだろう、と思ってしまうから。
しかし、本作はタイトルロールの主人公マイケル・モービウス役が、秀作『ダラス・バイヤーズクラブ』(2013年)でアカデミー助演男優賞を受賞したジャレッド・レト。
『ダラス』ではエイズに感染する同性愛者を演じていたが、本作では自分が開発した血液病の治療薬を注射してヴァンパイアと化すキャラクターを熱演しており、これまでのマーベル・シリーズとは一味違ったインパクトのある作品になっている。
エイズもヴァンパイアへの変貌も血液感染だから、レト自身も多少は『ダラス』を意識しながら演じていたのではないだろうか。
ただ、レトの情感溢れる演技の一方で、親友から敵となるマイロ(マット・スミス)との対決場面は終始暗くて分かりにくく、いまひとつ手に汗握るところまでいきませんでした。
オススメ度B。
A=ぜひ!🤗 B=よかったら😉 C=気になったら🤨 D=ヒマだったら😑