フレッドという男(ピエール・キウィット)が幼い息子と娘を連れ、地下駐車場に停めておいた車(シュコダ・コディアック)に乗ったらエンジンがかからない。
ふだんこの車を運転している妻ソニア(ノラ・アルネゼデール)をスマホで呼び出し、彼女が運転席に座ってエンジンをかけると、ドアとウインドウがロックされ、エンジンがかかる代わりに時限爆弾が起動する。
カーナビに現れたデジタル表示は残り30分を示し、刻々と爆発の瞬間が近づく。
これをすぐさま時限爆弾と気づいたソニアとフレッドは地上階にある爆発物処理を請け負う企業に勤めており、ソニアは爆発物処理のプロ、フレッドは経理担当、娘はフレッドの、息子はソニアの連れ子で、事実婚関係にあることがわかってくる。
そんな彼らがなぜ爆弾テロの対象になったのか。
この裏側には、ソニアがかつて紛争状態にあったウクライナのドンバス地区で地雷の撤去に当たっていた経緯が絡んでいた、という設定は、皮肉にも現実により大規模な戦争がウクライナで続いている最中とあり、大変今日的なリアリティを感じさせる。
場所を地下駐車場にほぼ限定し、2段構え、3段構えになっているシナリオもなかなか巧みで、緊張感を途切れさせずにエンディングまで引っ張り、98分間しっかり楽しませてくれる。
しかし、このあまりに安っぽい邦題だけはいただけませんでしたね。
オススメ度B。
A=ぜひ!🤗 B=よかったら😉 C=気になったら🤨 D=ヒマだったら😑