巨人の練習、休日前日は半ドン⚾️

きょうのメニュー票、左下の2行に注目!

きょうは巨人秋季キャンプの取材最終日。
明日は休養日だから、前日のきょうはさぞかしみっちり、しっかり汗をかく練習が行われるんじゃないか、と期待しながら、朝10時ごろ にサンマリンスタジアム宮崎のグラウンドに来てみたら、某紙の巨人担当キャップが一言。

「きょうは半ドンですよ。
あと3時間以内にすべての練習が終わります」

ああ、そういや、もう昔とは違うんだよな。
平成の第2次長嶋監督時代(平成5=1993年~平成13=2001年)は、休日の前日こそ、明日は休めるんだからとばかりに練習量をアップ。

全体練習を終えた午後4時くらいからなおも野手が宮崎市営野球場に集められ、延々とロングティーを敢行し、疲労困憊になるまで絞り上げられていたものなんですけどね。
きょう配られた練習メニューの一番下には、こんな文言が書いてある。

「個別(特打、特守等の個人練習)はやらない!
休養に充てて次のクールに備える!」

もっとも、最近の練習は昔より楽になった、とは一概には言えない。
今キャンプでは新任のデーブ大久保打撃チーフコーチの発案により、野手には連日、朝6時半からのアーリーワークで2000本の連続ティー打撃が課されて、野手は早朝からヘトヘトになっているそうだから。

午前中のケース打撃練習

そうした中で行われたきょうのメニューの〝目玉〟は、川相総合コーチが陣頭を指揮を執るケース打撃。
ワンアウト、ランナー一塁、カウント3-2など、具体的な状況を設定し、三塁コーチスボックスの亀井打撃コーチがサインを出す、という実戦に即した練習です。

選手たちの動きに目を光らせる川相総合コーチ

たまにボーンヘッドをしでかす若手がいると、と三塁ベース後方で見守っている川相コーチから「ちゃんとサインを覚えとけ!」などと注意する声が飛ぶ。
この鋭い指摘が、若手たちには結構刺さるらしい。

左から直江、赤星、山田、赤星の後ろに阿波野投手チーフコーチ、山田の後ろに山口投手コーチ

取材はきょうでおしまいなので、これまで足を運んでいなかったブルペンをチェック。
2日前の練習試合に登板した直江、赤星、山田が投球練習を行い、新任の阿波野投手チーフコーチや山口投手コーチがアドバイスを送っていた。

喜多に何やら教え込んでいたデーブ大久保打撃チーフコーチ

練習終了間際、大久保コーチに手応えを取材。
連日のアーリーワークによる選手の疲労と故障が気になるところですが、「西武と楽天でも同じことをやってきたけど、ケガ人は出なかったから」と持論を語ってくれました。

今キャンプではゴルフも外食も解禁されているので、選手やコーチは街に出て鋭気を養うらしい。
僕もこれから〝最後の晩餐〟を楽しんで、明日帰京する予定です。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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