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巨人の「4番中田翔」に違和感を抱くファンはまだ少なくないらしい。

中田は昨年日本ハムで暴力事件を起こし、引き取られるように移籍して以降、自ら具体的釈明をしていない。
そんな選手を、「常に紳士たれ」をモットーとする名門球団の第91代4番に据えるのはいかがなものか、というわけである。

そうした声が上がっている一方、「4番中田」が巨人の勝利に貢献しているのも事実だ。
11日の広島戦でも、3回に試合を決定づける2ラン本塁打を放っている。

今の巨人に、こんな仕事のできる勝負強い4番が他にいるだろうか。

さらにもうひとつ、僕が強調しておきたいのが、打撃に加え、一塁守備での貢献度。
一塁線を破りそうな強烈な打球に飛びつき〝回転レシーブ〟で捕球したり、セカンドやショートからのワンバウンド送球を巧みにすくい上げたりと、日本ハム時代にパ一塁手部門で4度ゴールデングラブ(GG)賞を受賞した技術が光る。

そんな中田の一塁守備は、現役時代に史上最多の10度GG賞を受賞した駒田(現巨人三軍監督)をほうふつとさせる。
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スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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