サザエさんが始球式、ナオエくんが初勝利⚾️

きょうの始球式はフグ田サザエさん

久しぶりに東京ドームへ巨人戦を取材に行ったら、試合前のマウンドにフグ田サザエさんが登場。
ファンとしては50年以上、記者としても30年以上プロ野球を観戦しているが、漫画のキャラクターによる始球式を見たのは初めてじゃなかったかな。

…と書いていて、不意に思い出した過去の事例がひとつ。
4年前の2018年7月13日、神宮球場のヤクルトー巨人戦で、テレビアニメ『進撃の巨人』の巨人くんが始球式を務めていた。

あのキャラクターのビジュアルは、絵ではなく実物のボディスーツとして見ると結構不気味で、報道陣の間では「同じ格好で街中を歩いていたら警察に捕まるんじゃないか」という冗談も飛び交った。
ま、スタンドは沸いてたけどね。

今回、サザエさん一家は警視庁から防犯広報大使に任命されており、啓蒙活動を目的とした〝緊急登板〟だったそうです。
波平さん、マスオさん、フネさんらがホームベースの後ろで見守る中、サザエさんはノーワインドアップで、捕手を務めたジャビットにスリーバウンド投球。

ジャビットがお約束の空振りをした直後、サザエさんが両腕を振り上げてガッツポーズ。
そのリアクションってサザエさんのキャラとはちょっとズレてるんじゃないかなー、と個人的には思ったけれど、スタンドや両チームのベンチからは温かな拍手が巻き起こり、東京ドーム全体がホンワカした雰囲気に包まれました。

さて、試合は巨人の先発投手・直江大輔が6回88球を投げ、3安打無失点に抑えてプロ初勝利。
18年にドラフト3位で松商学園からドラフト3位で入団するも、2年目の20年に腰椎間板ヘルニアの手術を受けて育成選手となり、21年6月に支配下への復帰を果たした経緯があっただけに、喜びもひとしおだったようです。

試合後、原監督と記念撮影に応じる直江

試合後のヒーローインタビューには、もちろん直江が登場。
一昨年の手術について聞かれると、「本当に僕の力だけじゃなくて、監督、コーチ、チームメート、手術してくれた先生、トレーナーさん、両親のさぽーとがあって、ここ(お立ち台)に立てていると思うので、感謝の気持ちでいっぱいです」と実感のこもったコメント。

最後には「ここからがスタートだと思うので、もっともっと勝ちを増やせるよう頑張っていきますので、応援よろしくお願いします」と泣かせるセリフ。
ここでまたスタンドから温かな拍手が巻き起こりました。

本当は、きょうはカープの遠藤淳志のことを書きたかったんだけど、2本塁打を含む4安打4失点で、4回KOときてはどうしようもない。
次回は頑張ってください!

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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