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かつては野村監督に「神の子」と呼ばれた絶対的エースも、「普通の子」になってしまったのか。

楽天・田中将大が8日のソフトバンク戦で8敗目を喫した。
自らの四球やバント処理のミスなどでピンチを招くと、連続適時打で失点を重ね、6回9安打4失点。

試合後、田中将はユーチューブの「マー君チャンネル」を更新。
一番の敗因は制球の甘さにあること、バント処理の際に〝お見合い〟した一塁手・鈴木大地とはベンチ裏でミスの原因を確認し、しっかりと反省したことなどを報告していた。

いつもながら、田中将の的確で明晰な語り口は、分析力の鋭さとクレバーさを感じさせる。
これは「本格的に野球を始めた小学生時代、捕手をしていた経験が大きい」と、マー君本人がまだ20代の頃にこう語っていた。

「小学生では捕手一本で、中学で投手をやるようになってからも捕手と兼任です。
その頃に、打者の狙いとか相手投手の癖を観察する習慣がついた」

そういう野球観と対応力が健在なら、次回登板には期待してもよさそうだ。
と思わせる半面、野村監督に「神の子」と呼ばれた時代、星野監督の下で24勝0敗を記録し、優勝と日本一に貢献した2013年の輝きに乏しいのも確かである。

まだ33歳と老け込むには早過ぎる。
では、今のマー君に足りないものは何だろうと考えて、かつての眼光に思い当たった。

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スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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