都市対抗決勝戦、大盛り上がりでENEOS優勝⚾️

試合開始前、一塁側・東京ガス、三塁側・ENEOSがスタンドに一礼

きょう東スポWebにアップされたセガサミー・西田監督の記事、SNSで宣伝したところ、お陰様で40近いいいね!、20近いRTを頂きました。
プロやメジャーリーグ関連に比べると少ないとはいえ、社会人野球モノとしてはなかなかの反響だったと言っていいでしょう。

西田さんのように、カープの選手だった現役時代に散々お世話になり、評論やタレント活動をしていない方の原稿を書く機会は滅多にない。
そういう記事を野球ファンにSNSで宣伝してもらえると、ライター冥利につきるというもの。

今年も足繁く取材に通った東京ドームの都市対抗野球大会、早いものできょうの決勝戦・ENEOS-東京ガスでおしまい。
この組み合わせから原稿を出す予定はなかったけれど、強豪同士がぶつかる今大会最後のゲームとなれば、現場で観戦しないわけにはいきません。

六回、追撃の3ランを放ってホームに駆け込むENEOS・度会

この試合、ENEOSの先発・関根が三回に押し出し四球を与え、東京ガスに先制の1点を献上するという意外な形で動く。
関根は五回にも1死一・三塁のピンチを招き、ここで大久保監督(元近鉄)が加藤に交代したら、次打者・楠に3ランを浴びて4点差をつけられた。

ところが、五回まで無失点と好投していた東京ガスの先発・益田が六回、突如として乱れる。
自らの死球がらみで1死二・三塁とされると、今大会絶好調のENEOS・度会(父親は元ヤクルト)に3ランを浴びてたちまち1点差に追い上げられ、続く丸山にもソロ本塁打を打たれてたちまち4-4の同点。

ここで代わった2番手・臼井もENEOSの勢いを止められず、小豆沢に勝ち越しの一発を被弾して4-5と試合を引っ繰り返された。
ENEOSの大久保監督は1点リードを保ったまま、九回に1回戦から5連投となる守護神・柏原を注ぎ込んで逃げ切り、9年ぶり12度目の優勝を達成。

ENEOS、9年ぶり12度目の優勝の瞬間

「本当にこんなことがあっていいのか、選手にはミラクルを起こしてくれといいましたけど、本当にミラクルを起こしてくれました」
と、勝利監督インタビューに臨んだ大久保監督はすっかり感激の体。

「横綱の東京ガスさんは能力、経験値で上回っていますから、前頭のENEOSは何とかミラクルを起こさないと勝てないと思っていました。
神奈川の意地とプライドを見せて、テレビの前のみなさんに対しても、何とか社会人野球の魅力を伝えたいと、この必死さが伝わればいいと思います」

今大会大活躍した度会は、MVPに相当する橋戸賞、新人賞に当たる若獅子賞、最も優秀な打撃成績を挙げた打者に贈られる打撃賞をトリプル受賞。
ヒーローインタビューでは、五回に3ランを放った場面について振られると、大声を張り上げて、「もう絶対やってやろうと思い切り振りました――――!!!」。

さらに「思い切り振って、チームに流れを持ってこようと思ってたんで、思い切り打ってよかったで――――す!!!」と絶叫。
都市対抗の決勝戦終了後には、去年も優勝した東京ガスの誰かが大声で喜びを表現していたような記憶があるけど、お約束のパフォーマンスなのかしらん。

優勝したENEOSのみなさん、おめでとうございました。
最後まで白熱の好ゲームを見せてくれた東京ガスのみなさん、来年に向けて頑張ってください!

優勝の証・黒獅子旗の授与
スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
先頭に戻る