東京ドームで行われた今週末の巨人-ロッテ3連戦、金土日と3日連続で観衆が4万人台に達した。
正直なところ、これにはちょっと驚きました。
金曜に4万392人も入ったのはわかる。
ロッテの予告先発投手が完全試合を達成した〝令和の怪物〟佐々木朗希で、いまや「金曜ローキショー」という言葉がファンの間にも定着しているほどだから。
ちなみに、これは平日としては今季最高の数字で、初の4万人台だった。
翌日は土曜とはいえ、そこまではいかないんじゃないかと思っていたら、4万444人と僅かながらも「ローキショー」を上回ったのだからビックリ。
いったい、朗希の出ないこのカードの、何がそんなにファンを惹きつけたのか。
「読売の営業が相当頑張ったんじゃないですか」と、旧知のマスコミ関係者がこんな謎解きをしてくれました。
「土曜はナイターで、地上波のNHK総合で全国中継されることが決まっていた。
NHKが放送してくれるから、通常のデーゲームではなくナイターにしたのか、そのへんの事情はわかりませんけどね。
天下の巨人とはいえ、ゴールデンタイムに地上波で試合終了まで中継される機会なんて、今時は滅多にない。
そんな日に空席の目立つスタンドがテレビに映ったんじゃマズい、という危機感は絶対にあったと思いますよ、読売には」
なるほど、そう言われれば、ここという興行上の勝負どころで読売が発揮する営業力はかねてから定評のあるところ。
ましてコロナ禍の影響で客足が遠のき、プロ野球界全体が冷え込んでいるいま、巨人がこの窮状を象徴するかのような光景を見せてはいけない、と読売の経営陣は考えたのではないか(あくまで推測ですが)。
日曜はさらに上回って4万509人と、この3連戦で最高の数字。
きょうはBS日テレの衛星波中継に加え、15時から関東ローカルとはいえ地上波の放送もあったから、読売の営業としてもきのうと同様、力が入っていたのかな。
そんな日にロッテが5本、巨人が3本と計8本のホームランが飛び交う花火大会のような試合展開。
これならファンも東京ドームに駆けつけた甲斐があったというものでしょう。
なお、試合はロッテが珍しく10安打10得点と打線が大爆発して巨人に圧勝。
ちなみに、ロッテの10得点は今季最多で、5本塁打中2本塁打したレアードは東京ドームでは通算22本目という相性のよさ。
そのレアードはヒーローインタビューで「東京ドームめっちゃ大好き!」。
来週は本拠地ZOZOマリンスタジアムで交流戦残り2カードが控えていることにも触れ、「幕張、寿司、最高!」と叫んでレフトスタンドのロッテ応援団から拍手喝采を浴びていました。
まあ、3連戦中1試合ぐらいはビジターが勝ってもいいよね。
10得点を献上した巨人の投手たちはしっかり反省しなきゃいけませんが。
山崎伊や戸田をはじめ、打ち込まれた巨人の若手投手陣は、桑田投手チーフコーチから取り組むべき課題を指摘されるはず。
次回の登板機会はしっかり踏ん張ってほしいものです。