17年目の交流戦開幕で、がんばろうオリックス、と思った⚾️

試合前に配布されたスタメン表

プロ野球はきょうから交流戦が開幕である。
朝から新聞やテレビニュースが「今回で17年目を迎えた」などと報じているのを目にすると、もうそんなに経ったのか、と思いますね。

正直なところ、これだけセ・パ両リーグの公式戦並みに定着すると、以前のような新鮮味はもはやない。
一時はセ・リーグから廃止を求める声が上がっていたけど、最近それほど聞かれなくなったのは、稼ぎ頭だった巨人戦の集客力が落ちているからなのか(あくまで推測です)。

などと思いを巡らせながら、午後2時過ぎに交流戦開幕カードのオリックス戦が行われる東京ドームへ。
関係者入口で茶髪、タンクトップ、半パン姿で、バックパックとゴロゴロを引きずったプロレスラーのような大男に出くわし、おいおい、後楽園ホールは隣だぞ、と思ったら、オリックスの〝ラオウ〟杉本裕太郎でした。

杉本はその格好のままグラウンドに出てきて、試合前の練習中だった巨人の中田翔としばし雑談。
こういう光景は同じセ・リーグのチームとの試合前には見られないので、やっぱり交流戦は新鮮だなあ、と思わないでもない(どっちだって)。

試合前のスタメン表を見ると、オリックスのオーダーが優勝した昨年とはガラリと変わっているのにびっくり。
去年のレギュラークラスで残っているのは福田周平、宗佑磨、杉本ぐらいで、昨季の本塁打王・杉本は4番から6番に打順が下がっている。

オリックス・山岡は巨人・岡本和に2ラン本塁打を被弾

試合は予想通り、いささか迫力不足のオリックス打線が巨人・メルセデスを打ちあぐんでいる間、巨人・岡本和がオリックス・山岡泰輔からバックスクリーンに突き刺さる2ラン本塁打で先制。
一方、オリックスも負けじと七回にメルセデスをつかまえ、2死満塁から代打・佐野晧大の2点タイムリーで同点に追いつく。

しかし、ここから畳みかけられないのが今季のオリックスなのか、八回にも1死三塁のチャンスを作りながら、4番の中川圭太、5番の新外国人マッカーシーが2者連続三振。
直後のその裏、オリックス3番手のビドルが2四球で自らピンチを招き、ウォーカーのタイムリーで勝ち越されると、1死一・三塁から交代した比嘉幹貴も岡本和の二ゴロの間に1点を献上し、これで2点差に。

九回、巨人の新人クローザー・大勢がマウンドに上がると、オリックスはもう何も起こせなかった。
記者席から見ていても、雰囲気が感じられなかった今夜のオリックス、明日は頑張ってほしい、と思いました。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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