都市対抗は応援もすごいんです🎺🥁👏⚾️

第2試合九回表、三塁側スタンドで大阪ガスが最後の応援

連日続けている第92回都市対抗野球大会の取材、きょうの目的は広島カープの新人2人が出場2試合目でどんなプレーを見せてくれるか、でした。
が、前回好投したドラフト2位・森翔平(投手・23=三菱重工West)は中3日で登板せず、前回本塁打を打った同6位・末包昇大(外野手・25=大阪ガス)は無安打4三振といいところがなかった。

そうした中で印象に残ったのは、2回戦で敗退した大阪ガスの女性チアリーダーが、懸命にスタンドの社員とファンを鼓舞していた姿。
昨年の大会はコロナ禍でこういう応援ができなかった、2年ぶりにこうして例年通り応援ができるようになってとてもうれしい、どうかみなさんも「大きな大きな大きな拍手」で東京ドームをいっぱいにしてください、とマイクを通して呼びかけている。

最後の「大きな」を3度繰り返していた(と思う)ところに、やっと応援ができるようになった実感と喜びがこもっていました。
社会人野球のファンならよくご存知の通り、両サイドのスタンドにパフォーマンス用のステージを作り、ブラスバンドが様々な演奏を聞かせる中、各都市・各企業の特色を前面に打ち出した応援をするのが、プロにも高校野球にもない都市対抗独自の「大きな」魅力。

2年ぶりに応援が復活した今大会では、感染防止のため、ブラバンの演奏者もチアリーダーたちも全員マスクを着用。
ステージや吹奏楽器が置かれた周辺の席は観客を座らせず、広いスペースを空けてパフォーマンスを披露するように定められている。

それでも、実際に音楽が響き渡る東京ドームは、プロの試合では味わえなかった盛り上がりを感じさせてくれる。
毎試合後にヒーローインタビューを受ける選手たちも、2年ぶりの応援がありがたい、非常に力強い後押しになっている、と口をそろえて強調。

セガサミーの西田真二監督(61・元広島)も、「音楽があるとええですね」と話していました。
何でも、軽快なリズムに乗せられて野球をやっているような感じが、采配を振るうのにもいい影響をもたらしているのだとか。

「まあ、僕は、ですよ、僕だけがそう感じとるのかもしれんですけどね。
選手がどう感じとるかはわかりませんけど」

明日はそのセガサミーがJR東日本東北との準々決勝第1試合に出場。
何とかこの強豪に打ち勝ち、一気に初の全国制覇を成し遂げてほしいものですね。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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