都市対抗にカープの救世主はいるか?⚾️

きょうの取材は第2試合・伏木海陸運送ー大阪ガスから

連日熱戦が続いている東京ドームの第92回都市対抗野球大会、きのう、きょうは広島カープファンにとって興味深いカードが並びました。
きのうの第3試合ではカープのドラフト2位・森翔平(投手・23=三菱重工West)が三菱自動車倉敷オーシャンズを相手に8回3安打1失点自責0と、まずまずの粘投を披露。

四死球が5個と少々制球に難があるのが気になったものの、そこから崩れることなく、冷静に配球を組み立てて後続を断っている。
佐々岡監督がどういう使い方を考えているのかわかりませんが、先発の一角に据えて育てれば、かつてのクリス・ジョンソンのような左のエースになるのではないか、というのは希望的観測が過ぎるかな。

きょうは第2試合でカープのドラフト6位・末包昇大(外野手・24=大阪ガス)、第3試合に同3位の中村健人(外野手・24=トヨタ自動車)と、社会人を代表するスラッガー2人が揃い踏み。
どちらも右の長距離砲で、末包が188㎝・110㎏、中村が183㎝・90㎏というスケールの大きさを誇り、足もそこそこ速いと言うから、どうしてもメジャーリーグへ去る鈴木誠也の後釜をイメージしてしまう。

こちらのそんな勝手な期待に応えるかのように、大阪ガスの4番に座った末包は、四回に伏木海陸運送のエース西納敦史から勝負を決めるソロ本塁打。
JSPORTSの中継画面に表示されたトラックマンのデータによれば、打球角度は17°とホームラン性ではなかったが、打球速度は178㎞と、文字通り弾丸ライナーでバックスクリーンに突き刺さった。

末包はふだんから自他ともに認めるチームのムードメーカーだそうで、ダイヤモンドを一周して三塁側ベンチに帰ってくると、チームメートとハイタッチしながら「やったぜえ!」と絶叫。
試合後の囲み取材では、大阪ガスがいかに魅力あるチームか、こんなに素晴らしいチームがあるということを全国に知ってほしい、と強調していました。

第3試合・トヨタ自動車(手前)ーNTT東日本

第3試合・トヨタ自動車ーNTT東日本は強豪同士の対決で、1回戦で一番の好カード。
トヨタ自動車では吉見一起氏がテクニカルアドバイザー、NTT東日本では井端弘和氏が臨時コーチを務めており、どちらも中日で一時代を築いたプロのOBが指導に当たっている、という共通点というか、因縁というかもあったりする。

そのお二方がネット裏で見守り、トヨタの豊田章男社長も放送席で応援に声を嗄らす中、試合は4-1でNTT東日本が勝利。
カープのドラ3・中村は残念ながらノーヒットに終わりました。

カープのルーキー3人について、詳しいことは近いうちに仕事で書く予定です。
それではまた明日!

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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