【きょう27日発売!】東京スポーツ『赤ペン!!』354

東京ヤクルトスワローズ、6年ぶりのリーグ優勝おめでとうございます!
一時は、ちょっとヤバイかな、と思わないでもなかったけれど、最後は高津監督の堅実なゲーム運びで、追いすがる阪神を振り切りましたね。

こうなったら、セ・リーグMVPの最有力候補は主砲・村上だろう。
巨人・岡本和と争っている本塁打、打点のタイトルを獲得すれば記者投票でトップ当選は確実じゃないかな。

一応、僕も東京運動記者クラブの会員で投票権を持っているから、MVP1位は村上に1票を入れたい。
なお、MVP投票は1〜3位までの連名表記制なので、2位以下は岡本和、阪神・青柳が有力候補になるでしょう。

さて、村上の大ブレークの予兆は新人王となった2年目、2019年のシーズンにあった。
弱冠19歳で36本塁打、96打点とリーグ3位の結果を残し、近い将来、主砲となることを十分に予感させた。

が、当時の村上は欠点が多かったのも事実である。
この年の打率は2割3分1厘と規定打席到達者最低で、三振数184個とセ・リーグ及び日本人選手最多記録を更新。

守備でも計15個の失策数(一塁5個、三塁10個)を記録した。
そんな荒削りな面が影響してか、新人王の記者投票でも、獲得票数168に対し、129票が盗塁王の阪神・近本に流れている。

その上、性格的にも一筋縄ではいかず、当時の首脳陣の手を焼かせていた。
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スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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