BS世界のドキュメンタリー『9.11の子どもたち』(NHK-BS1)🤨

9/11 kids
45分(オリジナル版88分) 2020年 カナダ=Sloon Media
NHK-BS1初放送:2021年9月11日AM0:10〜

2001年9月11日、テロ組織アルカイダのメンバーがハイジャックした旅客機で世界貿易センタービルに突っ込んだ時、ブッシュ大統領はフロリダ州サラソタのエマ・E・ブッカー小学校を訪問していた。
あれから20年後、当時小学生だった子供たちは全員が成人し、それぞれの人生を歩み始めている。

彼らはどのような家庭環境に育ち、あの日の教室で何を見、何を感じていたのか、そして今、どのような境遇に置かれているのかを追跡したドキュメンタリーである。
大統領が側近にテロの第一報を耳打ちされた際、「顔が見る見る真っ赤に染まっていくのがわかった」という証言などは、ニュース映像からは窺い知れないもので、非常に興味深い。

子供たちの中には、テロリストと戦うために軍隊に入った者がいれば、スポーツで将来を嘱望されながら麻薬で身を持ち崩し、刑務所暮らしを強いられた者もいる。
ただし、毎度のことではあるが、この番組ではオリジナル版が半分もカットされているため、個々の登場人物のインタビューとエピソードがブツ切りになっており、深い印象を残すには至っていない。

オススメ度C(あくまでカット版の評価)。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
先頭に戻る