2001年9月11日、テロ組織アルカイダのメンバーがハイジャックした旅客機で世界貿易センタービルに突っ込んだ時、ブッシュ大統領はフロリダ州サラソタのエマ・E・ブッカー小学校を訪問していた。
あれから20年後、当時小学生だった子供たちは全員が成人し、それぞれの人生を歩み始めている。
彼らはどのような家庭環境に育ち、あの日の教室で何を見、何を感じていたのか、そして今、どのような境遇に置かれているのかを追跡したドキュメンタリーである。
大統領が側近にテロの第一報を耳打ちされた際、「顔が見る見る真っ赤に染まっていくのがわかった」という証言などは、ニュース映像からは窺い知れないもので、非常に興味深い。
子供たちの中には、テロリストと戦うために軍隊に入った者がいれば、スポーツで将来を嘱望されながら麻薬で身を持ち崩し、刑務所暮らしを強いられた者もいる。
ただし、毎度のことではあるが、この番組ではオリジナル版が半分もカットされているため、個々の登場人物のインタビューとエピソードがブツ切りになっており、深い印象を残すには至っていない。
オススメ度C(あくまでカット版の評価)。