大きな山をひとまたぎ キングコングがやってくる
怖くなんかないんだよ キングコングは友だちさ♪
という、最近亡くなった小林亜星さん作曲の主題歌で始まるアニメ版『キングコング』(1967年/NET=現テレビ朝日)を覚えている人はいま、どれぐらいいるだろうか。
東映動画(現東映アニメーション)がアメリカのビデオクラフト社と提携して製作したシリーズで、〝正義の味方〟コングが悪漢や怪獣を相手に大暴れする子供向けの作品である。
このアニメはぼくが小学生だった1970年代、何度も繰り返し早朝や夕方に再放送されており、いまでも洗濯物を干している時などに、つい主題歌を口ずさんだりしている。
ぼくにとってのキングコングは、1933年のオリジナル映画版でもなければジョン・ギラーミンによる1976年のリメイク版、及びゴジラシリーズとして製作された1962、67年の東宝版でもなく、何よりもこのアニメ版コングなのですよ。
で、何が言いたいかというと、この2017年版コングは、そのアニメ版に最も近い、いや、いっそアニメ版そのもののキャラクターとして描かれているのだ。
髑髏島で暴れ回る怪鳥や怪物から原住民を守る守護神として君臨し、最初のうちこそ島に飛来したアメリカ空軍の戦闘ヘリをたたき落として敵対するが、最後には米軍有志と協力し合って大トカゲの親分を退治する。
火山も地震も怪獣も キングコングにゃかなわない
戦えキングコング 世界の王者♪
という主題歌の通りの結末。
髑髏島には太平洋戦争の生き残りだった米空軍のパイロットがいて、昔からひいきにしているジョン・C・ライリーが好演しているのがちょっとうれしい。
ところで、何故いまごろキングコングのリブート版が作られたのかと思ったら、これ、制作会社レジェンダリー・ピクチャーズの怪獣を共演させる〈モンスターバース〉シリーズの2作目なのだという。
1作目は渡辺謙が芹沢博士役で出演した2014年の『GODZILLA ゴジラ』…って、劇場公開当時はそんな情報、ちっとも流れてなかったけどなあ。
エンドクレジットのあとにはゴジラの咆哮が轟き、次回作はこの〝アメゴジ〟が復活することを予告。
2019年に”Godzilla: King of Monsters”で華々しく蘇り、20年には”Godzilla vs. Kong”で日米モンスター王者統一決定戦が行われることになっているという。
正直、あんまり期待はできない。
けど、公開されたらやっぱり観に行っちゃうだろうな。
オススメ度B。
旧サイト:2018年01月17日(水)Pick-up記事を再録、修正
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※A=ぜひ!(^o^) B=よかったら(^^; C=ヒマなら(-_-) D=やめとけ(>_<)
4『ドクター・ストレンジ』(2016年/米)B
3『残酷ドラゴン 血斗竜門の宿』(1967年/台、香)B
2『新宿インシデント』(2009年/香、日)B
1『日の名残り』(1993年/英、米)A