今年の交流戦、個人的な最後の取材カードは、きょうからメットライフドームで行われる西武-DeNA戦。
ここに来るのは2019年6月14日の西武-ヤクルト戦以来、ほぼ2年ぶりでした。
2年前と同様、西武池袋線・西武球場前駅で降りると、球場前の景観がガラリと変わっているのに驚いた。
正面にメジャーリーグのスタジアムみたいなチケット売り場、その上に白いレオの彫像、さらにその右手には新たに建てられた球団のオフィスビル。
いや、「新たに」とは言っても、僕が初めて見たというだけなんですけどね。
実際には、「ガラリと変わって」から少なくとも1年以上はたっているはずだから。
プレミアムラウンジのシートはグラウンドレベルにあり、上の画像のようなレイアウトで、さぞかし臨場感に溢れていることでしょう。
もともとは記者席だったところで、僕は「王者西武」と呼ばれていた時代の日本シリーズ、1990年の西武-巨人、1991年の西武-広島、1992~93年の西武-ヤクルトはすべてこの位置から見ていた。
ふと頭上を見上げると、レフトスタンドの上にはこんな横断幕がかかっている。
これは6年前の2005年6月3日、アレックス・カブレラが交流戦・横浜(現DeNA)戦で放った推定飛距離180mのホームランを記念して掲げられているもの。
ちなみに、打たれたのは三浦大輔・現DeNA監督。
せっかくだから、三浦監督ご本人に感想を聞いてみようと思ったら、すでに8年も前、オフィシャルブログ『ハマの番長』で自らネタにしていらっしゃいました。
試合前、スタンドから西武の打撃練習を見ていたら、栗山巧が僕に気づいて挨拶してくれました。
彼に初めて話を聞いたのはもう10年前の拙著『プロ野球二軍監督 男たちの誇り』(2011年/講談社)で、このときの話が面白かったものだから、翌年に上梓した『2番打者論』(2012年/PHP研究所)でも再度ロングインタビューを行った。
その後、栗山がレギュラーを外れかけたころにもグラウンドで話を聞き、東スポのコラム『赤ペン!!』で励ます記事を書いたことがある。
しかし、言ってみれば、栗山とはその程度の関係性しかなく、メットライフドームから足が遠のいていたこの2年間は顔すら見ていない。
にもかかわらず、記憶にとどめておいてもらえたのはやはりうれしい。
初めて取材したときはレギュラーに定着して間もなかった26歳の若武者も、いまや37歳のベテランとなり、前の試合までに通算1960安打を積み上げ、もうすぐ2000安打を達成できそうなところまできている。
その栗山が、今夜は4番。
最近はベイスターズびいきの僕も、こういう日はせっかくだから栗山のヒットを見たい。
と思っていたら、1-1の同点で迎えた四回無死一、二塁で栗山がライト前へ通算1961安打目の勝ち越しタイムリー。
ここから打線がつながり、一挙6点、計7点で試合を決めた。
2000安打到達まであと39安打。
コロナ禍でどこの球場も報道陣の数が制限されている今季、その記念すべき試合に立ち会えるだろうか、と思いを馳せながらメットライフドームを後にしました。