迂闊にも、このシリーズがゲーム化を視野に入れて制作されていたらしいことに、3作目の本作を観て初めて気がついた。
前作のエンディングで世界中の殺し屋に追われることになったジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)は、開巻からニューヨーク公共図書館、カサブランカ、コンチネンタル・ホテルのミラールームと、様々な場所で殺し屋たちと死闘を繰り広げる。
この目先を変えながら次々に追っ手を殺して行く展開がまるでRPGのようだと思い当たり、ネットで調べてみたら案の定、本作の劇場公開に合わせて、公式ゲーム“John Wick Hex”が発売されていた。
そういう新たなビジネス展開、マーケット開拓が透けて見えると、もはや2作目ほどには前のめりになって観ることができない。
監督のデレク・コルスタッド自ら手がけたシナリオ自体はなかなかよくできていて、新キャラも魅力的。
とくに、コンチネンタル・ホテル・モロッコ店の元支配人ソフィア(ハル・ベリー)、ジョンを助けたウィンストン(イアン・マクシェーン)やバワリー・キング(ローレンス・フィッシュバーン)にペナルティーを与える主席連合の裁定人(エイジア・ケイト・ディロン)など、強くてタフな女性陣が光る。
ただし、ふだんは寿司屋の板前をしていて、カタコトの日本語をしゃべる殺し屋ゼロ(マーク・ダカスコス)のキャラはおふざけが過ぎて感心できない。
これからクライマックスというところで、ゼロの部下2人がジョンと格闘している最中、コメディーみたいな無駄口を挟むのも緊張感を削いだ。
オススメ度C。
ブルーレイ&DVDレンタルお勧め度2021リスト
A=ぜひ!🤗 B=よかったら😉 C=気になったら🤨 D=ヒマだ ったら😑
※再見、及び旧サイトからの再録
8『ジョン・ウィック:チャプター2』(2017年/米)B
7『ジョン・ウィック』(2014年/米)C
6『容疑者、ホアキン・フェニックス』(2010年/米)C
5『宇宙戦争』(2005年/米)B
4『宇宙戦争』(1953年/米)B
3『宇宙戦争』(2019年/英)B
2『AI崩壊』(2020年/ワーナー・ブラザース)B
1『男はつらいよ お帰り 寅さん』(2019年/松竹)C