プロ野球もコロナ禍に覆われた今シーズン、残念だったと思うことはいろいろあるが、カープの取材がほとんどできなかったこともそのひとつ。
マツダスタジアムに1週間通い詰め、交流戦のロッテ、オリックス6連戦を取材しながら大瀬良や佐々岡投手コーチ(現監督)にインタビューしたのが、遙か昔のことのように思える。
気がついたら、ハマスタでのカープ戦はきょうが最後。
カープが次に関東に来るのは11月10日、神宮のヤクルト戦だけだから、記者席に人数制限がある関係上、この試合を見られないとなると、僕にとってはカープ戦の取材自体がきょうでおしまいになってしまうかもしれません。
そんな中で唯一の慰めになったのはきのう、ドラフト1位新人・森下の奮投ぶりをしっかり見ておくことができたこと。
しかもプロ最多となる135球を投げて完投し、自ら勝ち越しのタイムリーヒットも打って、唯一勝てなかったDeNAから白星をもぎ取り、新人王争いをしている巨人・戸郷に差をつける9勝目をマークしたという、非常に重要な試合だった。
その森下が別の意味で貴重な〝記録〟に残ったのが、この日のDeNA・ロペスの第1打席。
ここでロペスが打ったレフト線を破るヒットが日米通算2000本目の安打で、これはNPBの外国人選手としては史上10人目の〝快挙〟でした。
試合後はラミレス監督の退任会見の前、Zoom囲み取材で報道陣に対応。
打った直後に大喜びしていたことについて水を向けられ、「本当にうれしかったんでね、つい感情が露わになっちゃったよ」と、こう話していた。
「この横浜で達成できたことがうれしかった。
6年間、横浜のファンの声援に支えられてやってきて、そのファンの目の前で打てたのは何よりです。
日米通算2000安打の先輩であるラミレス監督には「楽しめ、リラックスしろ」とアドバイスされていたそうで、「おかげで精神的に楽になった」。
そのラミレス監督のように日本で監督をする気はないかと聞かれると、「いや、まだそこまでは考えられませんね」と笑っていました。
さて、きょうの試合はブルペンデーのベイスターズが6人のリリーフ投手を注ぎ込み、3-1でカープに競り勝ち。
このカードを2勝1敗と勝ち越しで締め括り、今季の対戦成績も14勝8敗2分けと大きく勝ち越した。
試合後のラミレス監督はカープ戦の印象を聞かれると、「広島との試合はいつも厳しい戦いで、簡単な試合はひとつもなかった」とコメント。
「広島はプロのチームで、素晴らしいファンもいるから、今後も健闘を祈っています」とエールを送っていた。
なお、1万6000人の上限が設定されている中、ハマスタのカープ戦に詰めかけたファンは、きのうが1万5991人、きょうが1万5731人。
規制退場の際には電光掲示板に球場周辺の混雑具合が映し出されており、ハマスタの感染対策は着々と進んでいるようです。