〝首都圏ダービー〟ヤクルト-DeNA戦は本日最終戦でした⚾️

試合前、雨の降るグラウンドを記者席から眺める

3カ月遅れで始まった今シーズンも、早いものでヤクルト-DeNA戦はきょうが最終戦。
試合前、DeNA・ラミレス監督はこう話していました。

「12勝10敗1引き分けという対戦成績からもわかるように、スワローズとはいつも接戦になって、簡単なゲームはひとつもなかった。
そういう試合が多いのは、まずベイスターズのファンが神宮でもたくさん来てくれること、それにもちろんスワローズのファンも熱心に応援して、いい雰囲気を作ってくれるからだよ」

実は、ヤクルトが東京、DeNAが横浜と、ともに関東首都圏をフランチャイズとするこの両チーム、昔から結構ライバル意識が強い。
関根、野村監督時代の主砲だった広沢克実さんは現役時代、こんな話をしていたことがある。

「昔から、このカードになると、オーナーや球団社長がクラブハウスにやってきて、直接ハッパをかけられるんだよ。
大洋には絶対負けるな!って」

2009年には神宮でこのカードが台覧試合として行われ、時の皇太子ご夫妻(今上天皇、皇后ご夫妻)と敬宮愛子内親王が観戦された。
当時のスワローズ監督は雅子皇太子妃がファンだったという髙田繁さんで、対するベイスターズの指揮官は監督代行の田代富雄(現DeNAチーフ打撃コーチ)さん。

髙田さんによると、ヤクルト側の球団首脳は「この試合だけは絶対勝て!」と、〝主役〟のはずの髙田さん以上に、異様なまでの力こぶが入っていたとか。
この一戦もまた1点を争う大接戦で、拙著『最後のクジラ 大洋ホエールズ・田代富雄の野球人生』(2013年/講談社)の大きな読ませどころにもなった。

4点目となる22号ソロ本塁打を放ったヤクルト・村上の第3打席

さて、本日の最終戦も4-3と1点差の接戦の末にヤクルトが勝利。
終わってみれば11勝12敗1引き分けとDeNAに負け越したものの、ほぼ五分の成績で、ライバル同士ならではの熱戦だったと思います。

勝った高津監督は今季2勝目を挙げた先発・吉田大喜、4点目のソロ本塁打を放った村上、1・2番に抜擢した田代、宮本ら若手の奮闘ぶりを評価。
来シーズンに向けて、さらなる努力、いろんな経験を積んでほしいとゲキを飛ばしていました。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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