『キャプテン・マーベル』(吹替版/WOWOW)😉

Captain Marvel 
124分 2019年 アメリカ=ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ

昨年3月、『アベンジャーズ エンドゲーム』の公開1カ月前に公開された〈マーベル・シネマティック・ユニバース〉第21作。
キャッチコピーにあるように「アベンジャーズ誕生前の物語」なのだが、『エンドゲーム』の前日譚の1本でもあり、観ておかなきゃと思っているうち、公開が終わってしまった。

主人公のヒロイン、ヴァース(ブリー・ラーソン)はクリー帝国の首都惑星ハラで暮らす特殊部隊スターフォースのエリート兵士。
戦闘状態に入ると、拳からジェダイマスターのフォースも真っ青の猛烈なパワーというか光線というかを発射する。

ヴァースは記憶喪失で、幼いころからクリーを支配する人工知能スプリーム・インテリジェンス(アネット・ベニング)、特殊部隊の隊長ヨン・ロッグ(ジュード・ロウ)に育てられてきたらしい。
ハラと近接する惑星トルファへ、クリーと敵対するスクラル人の掃討作戦に従事していたヴァースは、逆にスクラル人に拉致されてしまう。

スクラル人の司令官タロス(ベン・メンデルソーン)はヴァースの記憶を探り、ヴァースのパワーの源となったエネルギー・コアを探り当てようとする。
持ち前のパワーでスクラル人の基地から逃げ出し、トルファから脱出したヴァースは、1995年の惑星C-53・地球に漂着。

ここでシリーズでお馴染みの戦略国土調停補強配備局(通称『S.H.I.E.L.D.』)のレベル3エージェント、ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)とヴァースが邂逅。
ヴァースの自分探しの旅が始まり、自分の正体が1989年に墜落死したアメリカ空軍の女性パイロット、キャロル・ダンヴァースだったことを知る。

タロスが探し求めているエネルギー・コアは、当時キャロルが戦闘機に乗せていたウェンディ・ローソン博士(ベニング2役)が開発したものだった。
こうして自我に目覚め、自分を騙していたクリー帝国の陰謀を知ったキャロルは、キャプテン・マーベルとなってタロスやフューリーとともにスターフォースに立ち向かう。

このシリーズにしては珍しく、主人公は女性のヒーロー。
パワー全開となるクライマックスでは、スーパーマンのように空を飛び、というよりコスチュームのカラーリングをはじめとしてほとんどスーパーマンにバージョンアップする。

核ミサイルを反転させ、大気圏にまで飛び出していくあたりはスーパーマンそのもの。
キャプテン・マーベルの強さは『エンドゲーム』でも別格扱いだったが、本作ではあまりに強過ぎ、女性の自立というストーリー上のテーマが曖昧になってしまった気もする。

なお、日本語吹替版でマーベルを演じた水樹奈々はなかなかの好演。
ただし、レギュラー化しているフューリーの竹中直人は、観ている間じゅう本人の顔がチラついて困りました。

オススメ度B。

ブルーレイ&DVDレンタルお勧め度2020リスト
A=ぜひ!🤗 B=よかったら😉 C=気になったら😏  D=ヒマだったら😑
※ビデオソフト無し

3『奥さまは魔女』(2005年/米)C
2『フロントランナー』(2018年/米)B
1『運び屋』(2018年/米)A

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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