ヤクルト13連敗、対大瀬良11連敗⚾️

試合前、ノックをする河田外野守備走塁コーチの傍らで小川監督が球出し

きのうは試合取材をサボってS県H市の里山へ行くことにしていたら、前夜の就寝中、久しぶりに蕁麻疹が出た。
放っておけば引っ込むとはわかっていても、ちょうど薬を切らしているし、寝不足で山を走るのも心許ないしで、熟慮の末にトレイルライドは中止。

午前中、そそくさと近所の皮膚科クリニックへ行き、飲み薬と塗り薬を処方してもらったら、あっさり症状が治まった。
これならきょうは里山に行けるぞ! と思ったものの、関東地方は前夜半に雨が降っているので、路面の状態が結構不安。

大体、きょうぐらい試合を取材に行っておかないと、赤ペン!!もスタンバイ!も野球丸もネタがなくなる。
というわけで、例によってヤクルト・小川監督の試合前囲みが行われる午後1時過ぎに神宮球場のクラブハウスへ。

前夜は広島カープを相手に今季最長となるチーム12連敗、しかもきょう対戦する先発投手・大瀬良には6年越し10連敗中(22試合0勝10敗)。
これが巨人だったら、原監督が目を真っ赤に充血させ、選手もコーチも口が重くなり、ただならぬ緊張感が漂っているはず。

しかし、ヤクルトはいくら負けが込んでもそれほどピリピリした雰囲気にはならないのですよ。
この体質というか、チームカラーというかは、昔っから全然変わりませんね。

小川監督はきょうもいつものように穏やかな表情でクラブハウスからグラウンドへスタスタと移動。
一塁側ファウルグラウンドで囲みが始まると、いきなりこんなネタを提供してくれました。

「バレンティンは(スタメンから)外れます。
理由はまあ、いろいろなことを総合的に判断して…。
総合的って、こういうときに使うには便利な言葉だね。
はっきりしたことが言えなくてごめんね」

こんな話をサラリとされたら、どうしても真相を知りたくなる。
練習中にチームスタッフにあれこれ話を聞いて回り、練習終わりに河田外野守備走塁コーチにぶら下がり。

カープから移籍した昨年来、河田コーチはバレンティンを時に厳しく、時に優しく、常に熱心に指導している。
そこで根掘り葉掘り聞いていたところ、一塁側クラブハウスの前まで来たところで、突然ファンの若者が「河田さん、サインしてください!」。

おお、河田コーチもヤクルトでこんなに熱心なファンがついたのか。
…と思ったら、このファンが出したのは、真っ赤なカープのTシャツでした。

さて、試合は初回に先発・高橋が2点を失いながら、その裏に大瀬良から3点を奪い返して逆転に成功。
でも、このままいくわけはないよなあ、と思っていたら案の定、五回に高橋がつかまり、3点を取り返されて再逆転負けとなった。

それでも、試合後の小川監督は、「高橋はバティスタ、鈴木誠也に強気に攻めていたのはいいんだけど、五回はそのあとの西川への投球が不用意だった」と冷静に敗因を分析。
さらに、「そのあとに四球で相手にチャンスを作らせているあたり、これからひとり立ちするなら、ああいうところを何とかしないと」と、4年目の若手に苦言を呈した。

これで対大瀬良に11連敗、今シーズン13連敗、球団ワーストでセ・リーグ最長記録の16連敗まであと3。
勝ったカープは今月18勝で、球団の月間最多タイ記録に並びました。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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