『デッドプール2』(WOWOW)

(Deadpool 2/120分 2018年 アメリカ=20世紀フォックス R15+)

『X-MEN』シリーズのスピンオフ作品『デッドプール』(2016年)の続編。
主役のウェイド/デッドプールを演じるライアン・レイノルズが製作、脚本も兼ねた1人3役で大いにハッスルしている。

今回は開巻早々、前作からの恋人で、同棲していた元娼婦の恋人ヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)がギャングに狙撃されて死亡。
ウェイドは悲しみに暮れながら、グレて暴れ回る14歳の少年ミュータント、ラッセル・コリンズ/ファイヤーフィスト(ジュリアン・デニソン)を諭し、立派なX-MENになるよう導いていく。

前作では悪漢エイジャックスに人体実験の材料にされ、二目と見られない顔になってしまったウェイドの自棄っぱちな暴走ぶりが面白かったんだけどね。
そのウェイドがのっけからクソ真面目キャラであることが強調され、不良少年を更生させようと四苦八苦する、というストーリーはあまりに湿っぽい。

コロッサスやジャガーノートといったCGミュータントが対決するクライマックスもお約束通りで新味はゼロ。
敵役ジャガーノートの声をアテているのがライアン・レイノルズで、コロッサスとの対決直前、ウェイドが観客に向かって「さあ、CGをたっぷり使った見せ場だよ」と呼びかけるあたりはクスリとさせられますが。

50年後の未来からやってきたケーブル(ジョシュ・ブローリン)、「非常に運がいい」という超能力だか何だかわからないミュータントのドミノ(ザジー・ビーツ)など、脇役にはなかなか面白い新キャラもいる。
しかし、結果としては腹の底から笑えるまでには至らず、非常に中途半端な出来栄えに終わっている感が強い。

オススメ度C。

ブルーレイ&DVDレンタルお勧め度2019リスト
※A=ぜひ!(^o^) B=よかったら(^^; C=ヒマなら(-_-) D=やめとけ(>_<)

36『スキャナーズ3』(1991年/加)C
35『スキャナーズ2』(1991年/米、加、日)C
34『スキャナーズ』(1981年/加)B
33『エマニエル夫人』(1974年/仏)C
32『死刑台のエレベーター』(1958年/仏)B
31『マッケンナの黄金』(1969年/米)C
30『勇気ある追跡』(1969年/米)C
29『サウンド・オブ・ミュージック』(1965年/米)A
28『ドクトル・ジバゴ 』(1965年/米、伊)A
27『デトロイト』(2017年/米)B
26『クラッシュ』(2004年/米)A
25『ラ・ラ・ランド』(2016年/米)A
24『オーシャンズ13』(2007年/米)B
23『オーシャンズ12』(2004年/米)C
22『オーシャンズ11』(2001年/米)B
21『オーシャンと十一人の仲間』(1960年/米)B
20『マッキントッシュの男』(1973年/米)A
19『オーメン』(1976年/英、米)B
18『スプリット』(2017年/米)B
17『アンブレイカブル 』(2000年/米)C
16『アフター・アース』(2013年/米)C
15『ハプニング』(2008年/米)B
14『麒麟の翼〜劇場版・新参者』(2912年/東宝)C
13『暁の用心棒』(1967年/伊)C
12 『ホテル』(1977年/伊、西独)C※
11『ブラックブック』(2006年/蘭)A
10『スペース・ロック』(2018年/塞爾維亜、米)C
9『ブラックパンサー』(2018年/米)A
8『ジャスティス・リーグ』(2017年/米)C
7『ザ・リング2[完全版]』(2005年/米)C
6『祈りの幕が下りる時』(2018年/東宝)A
5『ちはやふる 結び』(2018年/東宝)B
4『真田幸村の謀略』(1979年/東映)C
3『柳生一族の陰謀』(1978年/東映)A
2『集団奉行所破り』(1964年/東映)B
1『大殺陣』(1964年/東映京都)C

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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