counter
www.akasaka-cycle.com
font size       [old site
 home   blog   works   pick-up   others   profile   bbs 
『関東緋桜一家』(東映ch)
2015年06月25日(木)


 藤純子引退記念映画として企画され、結果的にマキノ雅弘にとっても映画監督引退作品となった1本。

 筆書きの帳面をめくってゆくタイトルバック(めくる女性の手は藤純子?)、木下忠司の荘重なテーマ曲からして、この時代の東映任侠路線ならではの外連味たっぷり。
 ぼく自身はそれなりに面白く見たけれど、脚本を書いた笠原和夫は『昭和の劇 脚本家 笠原和夫』(2002年、太田出版)で「失敗作」と断じている。

 舞台は明治末期の柳橋、藤純子の役どころは売れっ子芸者の鶴次。
 彼女の父親(水島道太郎)が鳶と火消しの「に組」の副組頭で、博徒・鬼鉄(お馴染み遠藤太津朗)に忙殺されたのち、自ら副組頭を継いで仇討ちに乗り出す。

 笠原先生によると、女が鳶になるというのは相撲取りになるのと同じくらいあり得ない話だという。
 しかし、本作が藤純子最後の映画になることから、監督のマキノが藤純子に鳶の法被を着せたい、という自分の美学(というより趣味か)に固執したのだそうだ。

 「に組」の組頭(嵐寛寿郎)の息子で、人殺しをしてから行方をくらましていたが、藤純子の窮地に舞い戻ってくるかつての恋人が高倉健。
 一方、鬼鉄の元に草鞋を脱ぎながら、高倉、藤の味方に回る渡世人・旅清が鶴田浩二。

 その周囲には片岡千恵蔵、若山富三郎、菅原文太、渡瀬恒彦、伊吹吾郎と当時の東映オールスターキャストがズラリ。
 おまけにコメディリリーフの「アホの若旦那」に藤山寛美が出てくるという超豪華版である。

 おかげでぼくのようなオールド東映ファンは退屈せずに見ていられるものの、笠原先生の指摘している通り、クライマックスが尻すぼみになっているのも確か。
 中心となるスター3人に均等に見せ場をつくらなければならないため、鬼鉄の屋敷に鶴田、高倉、藤と時間差で乗り込んでゆくのが何とももどかしい。

 それでも、この時代の娯楽大作として、十分合格点には達していると思うが。
 お勧め度はB。

(1972年 東映 102分)

 ブルーレイ&DVDレンタルお勧め度2015リスト
 ※A=ぜひ!(^o^) B=よかったら(^^; C=ヒマなら(-_-) D=やめとけ(>_<)

60『日本女侠伝 侠客芸者』(1969年/東映)A
59『現代やくざ 与太者仁義』(1969年/東映)C
58『暗黒街最大の決斗』(1963年/東映)C
57『ヒッチハイク』(1977年/伊)B
56『裏切りの荒野』(1967年/伊)C
55『ミッション』(1986年/英)B
54『生きてこそ』(1993年/米)B
53『ダブル・ジョパディー』(1999年/米)B
52『レ・ミゼラブル』(2012年/米)A
51『トランセンデンス』(2014年/米)C
50『ダイバージェント』(2014年/米)C
49『狼男アメリカン』(1981年/米)B
48『グレートレース』(1965年/米)B
47『海底二万哩』(1954年/米)B
46『救命艇』(1944年/米)B
45『ゴジラ』(1984年/東宝)C
44『怪獣総進撃』(1968年/東宝)C
43『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(1967年/東宝)C
42『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』(1966年/東宝)C
41『リアリティー』(2012年/伊、仏)C
40『ファイティング・ダディ 怒りの除雪車』(2014年/諾、瑞、丁)C
39『まごころを君に アルジャーノンに花束を』(1968年/米)C
38『ビューティフル・マインド』(2001年/米)B
37『あ・うん』(1989年/東宝)B
36『ローン・サバイバー』(2014年/米)A
35『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014年/米)B
34『真昼の決闘』(1952年/米)A
33『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(1990年/米)B
32『運動靴と赤い金魚』(1997年/伊蘭)A
31『ルームメイト』(2013年/東映)C
30『モテキ』(2011年/東宝)C
29『神様のカルテ』(2011年/東宝)C
28『バットマン』(1989年/米)B
27『バックドラフト』(1991年/米)B
26『イーグル・アイ』(2008年/米)A
25『そこのみにて光輝く』(2014年/東京テアトル他)A
24『サイドウェイ』(2004年/米)A
23『ザ・キャピタル マネーにとりつかれた男』(2012年/仏)C
22『メトロ42』(2012年/露)C
21『リベンジ・マッチ』(2013年/米)C
20『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』(2013年/米)C
19『ボーン・アルティメイタム』(2007年/米)B
18『ボーン・スプレマシー』(2003年/米)B
17『ボーン・アイデンティティー』(2002年/米)B
16『ザ・タワー 超高層ビル大火災』(2012年/韓)B
15『ハードエイト』(1996年/米)A
14『刑事コロンボ 第38話「ルーサン警部の犯罪」』(1976年/米)B
13『刑事コロンボ 第37話「さらば提督」』(1976年/米)B
12『ワイルド・ビル』(1995年/米)C
11『鷲と鷹』(1969年/米)C
10『プロフェッショナル』(1966年/米)C
9『戦略大作戦』(1970年/米)C
8『スリー・キングス』(1999年/米)B
7『里見八犬伝』(1983年/角川春樹事務所)C
6『パシフィック・リム』(2013年/米)A
5『大脱出』(2013年/米)B
4『追悼のメロディ』(1976年/仏)A
3『フリック・ストーリー』(1975年/仏、伊)B
2『ロボコップ』(2014年/米)B
1『アメリカン・ハッスル』(2013年/米)B