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『ゴジラ』(1984年版/WOWOW)
2015年06月8日(月)


 WOWOW特別企画〈史上初!ゴジラ全30作品一挙放送〉から(とりあえず)最後の1本。

 ぼくが大学3年生のころ、ゴジラ生誕30周年記念という触れ込みで東宝が製作したリニューアル版第1弾で、昭和最後のゴジラ作品≠ナもある。
 1985年の正月映画として公開され、観客動員数は320万人、配給収入は17億円と、同年の邦画第2位の大ヒットを記録した。

 これがのちの「平成ゴジラシリーズ」、通称「vsシリーズ」へと発展し、大森一樹らが監督を務めて全7作が製作されたのだが、どうせつまらないだろうという先入観から、劇場でもテレビでもまったく見ていない。
 今回、せっかくWOWOWでやっているのならとチェックしてみたところ、案の定、何とも食い足りない出来映えだった。

 伊豆諸島の大黒島という架空の島で噴火が起こり、第五八幡丸という漁船が難破する。
 明らかに1954年11月に公開された第1作(ゴジラが現れる島の名前が「大戸島」)、同年3月に発生した「第五福竜丸事件」(ビキニ環礁での水爆実験により死の灰を浴びた事故)を想起させる幕開けで、大いに期待させる。

 ところが、ゴジラの出現に気づいた総理大臣の小林桂樹をはじめ、登場人物たちがみな一様に冷静で、恐怖の放射能怪獣がついに目を覚ました、という恐怖感がまるで盛り上がらない。

 ゴジラの撃退法を考える科学者の夏木陽介、彼と協力関係にあるらしい役人の村井国夫、新聞社デスクの江本孟紀、編集局長の佐藤慶、さらにはキャスターとしてテレビ画面に映る森本毅郎と、誰も彼もゴジラの登場をあたかも「予想された事態」のように語っている。

 どうしてこんなことになっているのかと思ったら、1954年にゴジラが現れたことが歴史的事実≠ナあるという前提で脚本が書かれているかららしい、ということが見ているうちにわかってくる。

 しかし、これは製作者側の一方的な思い込みによる勘違いだろう。
 怪獣映画をつくるセンスが決定的に欠落している、と言っても言い過ぎではないと思う。

 本篇監督は橋本幸治で、SF作家の大御所・小松左京が製作、監督、脚本と1人3役で作り上げた『さよならジュピター』(1983年)の実質的な監督を務めた人物。
 そちらは広島の朝日会館という映画館で見たけれど、途中で帰りたくなったほどのイタい″品だった。

 そんな映画自体の感想とは別に、びっくりさせられた場面がひとつだけあって、日本政府がアメリカ政府にゴジラをやっつける核ミサイルの発射を要請、これが沖縄の嘉手納基地から発射されていること。
 沖縄に核があるという設定だけでも現実だったら大問題になる上、本土にいるゴジラへ向けてぶっ放されるのだから開いた口が塞がらない。

 これ、劇場公開時は批判されなかったのかねえ。
 ま、どうでもいいけど。
 
 お勧め度はD。



(1984年 東宝 103分)

 ブルーレイ&DVDレンタルお勧め度2015リスト
 ※A=ぜひ!(^o^) B=よかったら(^^; C=ヒマなら(-_-) D=やめとけ(>_<)

44『怪獣総進撃』(1968年/東宝)C
43『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(1967年/東宝)C
42『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』(1966年/東宝)C
41『リアリティー』(2012年/伊、仏)C
40『ファイティング・ダディ 怒りの除雪車』(2014年/諾、瑞、丁)C
39『まごころを君に アルジャーノンに花束を』(1968年/米)C
38『ビューティフル・マインド』(2001年/米)B
37『あ・うん』(1989年/東宝)B
36『ローン・サバイバー』(2014年/米)A
35『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014年/米)B
34『真昼の決闘』(1952年/米)A
33『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(1990年/米)B
32『運動靴と赤い金魚』(1997年/伊蘭)A
31『ルームメイト』(2013年/東映)C
30『モテキ』(2011年/東宝)C
29『神様のカルテ』(2011年/東宝)C
28『バットマン』(1989年/米)B
27『バックドラフト』(1991年/米)B
26『イーグル・アイ』(2008年/米)A
25『そこのみにて光輝く』(2014年/東京テアトル他)A
24『サイドウェイ』(2004年/米)A
23『ザ・キャピタル マネーにとりつかれた男』(2012年/仏)C
22『メトロ42』(2012年/露)C
21『リベンジ・マッチ』(2013年/米)C
20『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』(2013年/米)C
19『ボーン・アルティメイタム』(2007年/米)B
18『ボーン・スプレマシー』(2003年/米)B
17『ボーン・アイデンティティー』(2002年/米)B
16『ザ・タワー 超高層ビル大火災』(2012年/韓)B
15『ハードエイト』(1996年/米)A
14『刑事コロンボ 第38話「ルーサン警部の犯罪」』(1976年/米)B
13『刑事コロンボ 第37話「さらば提督」』(1976年/米)B
12『ワイルド・ビル』(1995年/米)C
11『鷲と鷹』(1969年/米)C
10『プロフェッショナル』(1966年/米)C
9『戦略大作戦』(1970年/米)C
8『スリー・キングス』(1999年/米)B
7『里見八犬伝』(1983年/角川春樹事務所)C
6『パシフィック・リム』(2013年/米)A
5『大脱出』(2013年/米)B
4『追悼のメロディ』(1976年/仏)A
3『フリック・ストーリー』(1975年/仏、伊)B
2『ロボコップ』(2014年/米)B
1『アメリカン・ハッスル』(2013年/米)B