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『団地』(WOWOW)
2018年01月22日(月)


 阪本順治監督作品にしては珍しく、団地で暮らす市井の人々のドラマを描いたコメディー映画。
 オリジナル脚本も書いていて、後半からSFになるのが大きな特長だが、面白いかどうかは好みが分かれるところだろう。

 主人公は最近、団地に引っ越してきたばかりらしい漢方薬の薬剤師夫婦・山下清治(岸部一徳)とヒナ子(藤山直美)。
 彼らが一人息子・直哉(中山卓也)が交通事故で死んだのを機に薬局をたたみ、ひっそりと老後を過ごそうと関西から関東へ移り住んできたことが、見ているうちにわかってくる。

 いまでも漢方薬を求めて訪ねてくる真城(斎藤工)は「ご無沙汰です」を「五分刈りです」と言い間違え、定期的に集荷に現れる宅配便の担当者(冨浦智嗣)はいつも腹を下していてトイレを借りている。
 彼らを取り囲む団地の住人が、団地の自治会長を務める行徳正三(石橋蓮司)・君子(大楠道代)の夫妻や噂話の大好きな東(竹内都子)、西(濱田マリ)、南(原田麻由)、北(滝裕可里)の女4人組。

 正三の女癖の悪さに愛想を尽かしている君子は、清治に次期自治会長選挙に立候補してほしいと持ちかける。
 ところが、いざフタを開けたら正三が圧勝し、4人組が自分のことを人望がないとせせら笑っているのを偶然聞いた清治は、ショックを受けて床下の物置に閉じこもってしまった。

 そのうち、清治の姿が見かけられなくなったことを不審に思った4人組は、ヒナ子が清治を殺したのではないかと噂するようになり、ついにはワイドショーのリポーターが取材に登場。
 そうした中、真城が清治とヒナ子の元を訪れ、5000人ぶんの生薬を調合してほしい、と願い出る。

 実は、真城は別の惑星から飛来し、秘かに地球で暮らしている異星人たちのリーダーだったのだ。
 …と書くと面白いようだが、阪本の演出はメリハリに乏しく、笑わせどころで笑えないし、ヤマ場に来てもいまひとつサスペンスが盛り上がらない。

 また、魅力的な役者を配しながら、清治もヒナ子も何を考えているのかよくわからず、感情移入できないのも難点。
 クライマックスに登場するUFOも、『第9地区』(2009年)に出てくる宇宙船によく似ていて、少々ガクッときました。
 
 まあ、決してつまらなくはないけれど、面白いとも言えないビミョーな一篇。
 オススメ度はかろうじてB。
 
(2016年 キノフィルムズ 103分)

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 ※A=ぜひ!(^o^) B=よかったら(^^; C=ヒマなら(-_-) D=やめとけ(>_<)

7『スティーブ・ジョブズ』(2015年/米)B
6『スノーデン』(2016年/米)A
5『キングコング:髑髏島の巨神』(2017年/米)B
4『ドクター・ストレンジ』(2016年/米)B
3『残酷ドラゴン 血斗竜門の宿』(1967年/台、香)B
2『新宿インシデント』(2009年/香、日)B
1『日の名残り』(1993年/英、米)A