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『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』(IMAX)
2017年12月20日(水)
Star Wars: The Last Jedi


 18日月曜14時40分からの回をTOHOシネマズ新宿のIMAXへ見に行ったら、平日にもかかわらずほぼ満員。
 通常のスクリーンなら週末でも当日券を買えるが、IMAXや4DMXはネットで予約が解禁される2日前の深夜12時に買っておかないとすぐに埋まってしまう(おれも12時になった途端、いつもの席を素早くポチッとやった)。

 客席もおひとり様(おれ)、カップル、男女3〜4人のグループ、外国人のカップルや友人同士など、国籍も職業も年齢層も実に様々で、さすがは〈スター・ウォーズ〉ならではの集客力。
 シリーズ再開第1作(エピソード7)『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015年)公開直後のように、ストームトルーパーのマスクをかぶった団体さんはいなかったけどね。

 その『フォースの覚醒』から2年、今回は前作よりもはるかに見応えのある作品に仕上がっている。
 正直、2時間32分はやはり長過ぎるものの、『ブレードランナー2049』ほど冗長には感じられなかった。

 主たる要因は、このシリーズ最大の売り物、特撮や戦闘場面のスケールや迫力もさりながら、新キャラクター同士の葛藤がしっかりと作り込まれているところにある。
 1977年公開の第1作『エピソード4/新たなる希望』からオンタイムでシリーズ全作を見ているからか、前作ではレイ(デイジー・リドリー)やカイロ・レン(アダム・ドライバー)がいまひとつ〈スター・ウォーズ〉のキャラになりきれていないように感じていたのだが、今回は堂々と物語の前面に出てきて文字通り八面六臂の大活躍、ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)やレイア・オーガナ将軍(キャリー・フィッシャー)に勝るとも劣らぬ存在感を発揮している。

 とくに、カイロ・レンがファースト・オーダーの最高指導者スノーク(アンディ・サーキス)に「そんなふざけたマスクを取れ! おまえは所詮ダース・ベイダーにはなれないのだ!」と一喝され、ベイダーそっくりのマスクを脱ぎ捨て、メチャクチャに壊してしまう場面がいい。
 以後、素顔でファースト・オーダーの軍隊を率いるレンは、前作のポスト・ベイダー≠ニいう位置付けから完全に脱皮、心に闇と苦悩を抱えたまったく新しいキャラクターに生まれ変わることに成功した。

 脇役の新キャラでは、元ストームトルーパーのフィン(ジョン・ボイエガ)の新たな恋人?ローズ・ティコ(ケリー・マリー・トラン)が異彩を放っている。
 トランはベトナム人の両親を持つアメリカ出身の女優で、彼女をはじめアジア人の登場人物が増えているのは、中国資本がハリウッドに投資しているこの時代ならではの現象だろうか。

 また、レジスタンス側の軍人に女性が増えていることも本作の大きな特長だろう。
 とりわけ、負傷したレイア将軍に代わってレジスタンスの指揮を執るボルド提督(ローラ・ダーン)が、クライマックスで男も顔負けの特攻精神を発揮する場面が実にカッコイイ。

 そのクライマックスは格闘技の興行で言えば「ダブル・メインイベント」。
 レンがレイをスノークの前に引っ立てて行き、旧シリーズ(エピソード4〜6)ならここでの大立ち回りで続きは次回、となるところをさらに引っ張り、レジスタンスが逃げ込んだ惑星でレンとスカイウォーカーが「伯父甥対決」を繰り広げる。
 
 共感の持てる人間ドラマに加え、矢継ぎ早に見せ場を繰り出し、ラストシーンもこれまでとは一味違った幕切れ。
 このシリーズをいまの時代にフィットした作品にリニューアルした監督・脚本ライアン・ジョンソンの功績は、『エピソード5/帝国の逆襲』を監督したアーヴィン・カーシュナーにも匹敵する。

 採点は85点。  

(2017年 アメリカ=ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ 152分)

TOHOシネマズ・日劇・渋谷・新宿などで公開中

※50点=落胆 60点=退屈 70点=納得 80点=満足 90点=興奮(お勧めポイント+5点)

 2017劇場公開映画鑑賞リスト
8『否定と肯定』(2016年/英、米)70点
7『オリエント急行殺人事件』(2017年/米)65点
6『ゲット・アウト』(2017年/米)80点
5『ブレードランナー 2049』(2017年/米)75点
4『パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊』(2017年/米)90点
3『セールスマン』(2016年/伊蘭、仏)85点
2『美女と野獣』(2017年/米)80点
1『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』(2015年/伊)75点