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『アナザーストーリーズ 運命の分岐点』B(NHK-BS)
2017年07月30日(日)


 第60回「ベン・ジョンソン 幻の金メダル〜ドーピング30年目の闇」
 1988年ソウルオリンピックの陸上男子100メートルで世界新記録9秒79をたたき出して優勝しながら、ドーピングが発覚して金メダルを剥奪されたベン・ジョンソンのその後を追ったドキュメンタリー。

 当時の関係者たちのインタビューより何より、ジョンソンが現在モントリオールでスポーツインストラクターとして生活しており、スポーツドリンク(!)を販売している、という顛末が興味深い。
 なにしろ、ドリンクの名前が"BEN9.79"なのだ。

 しかもインタビューに答えて、「ソウルでナンバーワンだったのは間違いなくベン・ジョンソンだよ、ワッハッハッ!」
 面白いけど余韻には乏しいな。

 オススメ度B。
 (初放送:2017年6月20日21時 60分)

 第15回「タイタニック号沈没 生死を分けた脱出劇」
 沢尻エリカではなく、真木よう子がナビゲーターを務めていた2年前の作品の再放送。

 タイタニックの主任設計士で、自ら船と運命をともにしたトーマス・アンドリュースに焦点を当てたくだりが面白い。
 ただし、ジェームズ・キャメロンの映画化作品『タイタニック』(1997年)を流用した部分が多いのには興醒めした。

 オススメ度C。
 (初放送:2015年9月2日 再放送:2017年6月27日21時)

 第61回「セウォル号沈没事故〜生死を分けた101分〜」
 この番組でぼくが見た中では一番の出来栄えと言っていい迫真のドキュメント。

 乗客だった高校生による動画が多数紹介され、救助に当たっていた海洋警察が自分たちの身の安全を優先して船内に入っていなかったことなど、意外で腹に据えかねる事実が次から次へと明らかにされる。
 その海洋警察に沈没事故を真っ先に知らせたのは船員ではなく、チェ・ドクハという修学旅行で乗っていた当時16歳の高校生だった。

 インタビューに答え、事故で亡くなったドクハの思い出を語る父チェ・ソンウン、母キム・サンヒの言葉はまことに痛切。
 録音が残されているドクハと海洋警察とのやり取りも紹介され、ドクハを船員を勘違いしていた海洋警察の間抜けな受け答えがなんともじれったい。

 続いて、幸運にも船から脱出できた当時17歳の高校生パク・ジュンヒョクが登場。
 ここからジュンヒョクの証言を軸に、高校生が撮影した映像とCGを交えて「生死を分けた101分」が再現される。

 問題視されている「船内にとどまっているように」とのアナウンスを真に受けて部屋に待機、安心しきって冗談を言い合っている高校生たちの映像をいま見ると痛ましくてならない。
 実際はその間、船員たちはパニックを起こし、どうしていいかわからなくなっていたのだ。

 乗客のひとりキム・ソンムク、単身救助に当たった漁業指導船航海士パク・スンギらの証言から、船長や船員、海洋警察が乗客の救助を怠っていた実態が詳しく描かれる。
 この真相を追究する416セウォル号事故国民調査委員会のパク・ヨンデ、ハンギョレ新聞の週刊誌ハンギョレ21の記者(社会部チーム長)チョン・ウンジュらの活動も見どころの一つ。

 オススメ度A。
 (初放送:2017年7月4日21時 60分)