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『パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊』(IMAX3D)
2017年07月17日(月)
Pirates of the Caribbean: Dead Men Tell No Tales


 記録的な猛暑となっているこの夏、海やプールに行けない時のレジャーとしては最高の1本でしょう。
 この種のファンタジーはいまひとつ苦手という人にも、ダマされたと思って見に行ってごらんなさい、ものすごく楽しめるから、と言いたい(おれがそうだったから)。

 開巻、ヘンリーという少年が自ら海に身を沈め、亡霊と化した沈没船ダッチマン号の船長ウィリアム・ターナー(オーランド・ブルーム)を訪ねる。
 ヘンリーはウィリアムの息子で、父にかけられた呪いを解くため、「ポセイドンの槍」を手に入れようと決心。

 9年後、大人になってモナーク号の船員となったヘンリー(ブラントン・スウェイツ)は、船が魔の三角水域に入っていくのを止めようとして、船内の牢に閉じ込められる。
 そこへスペインの亡霊船サイレント・メアリー号が来襲、サラザール艦長(ハビエル・バルデム)が船長以下乗組員を皆殺しにしてしまった。

 この亡霊船の描写が迫力たっぷりで、ゾンビのごときサラザールのメイクと特殊効果もリアリティ満点。
 IMAX3Dで見ていると、水飛沫はもちろん、死体や廃船から飛び散るチリやゴミまで顔にかかりそうだと感じるほど。

 恐怖に駆られたヘンリーは、父を救うためにポセイドンの槍を探しているとサラザールに告白。
 これを聞いたサラザールは、その槍を探すには海賊ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)の持つコンパスを手に入れなければならないと告げ、ヘンリーひとりだけを生きたまま陸に帰してやる。

 さて、このシリーズの主人公スパロウはといえば、セント・マーティン島の金庫強奪を企てて大失敗。
 来日したデップが「キートンの喜劇を参考にしてるんだ」と打ち明けたこのくだりの仕掛けがまた大掛かりで、すぐ終わるかと思ったら、かなり引っ張って大いに楽しませてくれる。

 そんなスパロウとヘンリーにからんでくるのが、亡き父の遺した日記を手にポセイドンの槍を探し求める女性天文学者カリーナ・スミス(カヤ・スコデラリオ)。
 一方、シリーズを通じてスパロウとライバル関係にある大海賊ヘクター・バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)も、スパロウのヘマによって魔の三角水域から解き放たれたサラザール一味と遭遇、宝探しの本筋に巻き込まれることになる。

 ぼくはこのシリーズを劇場で見るのは初めてで、常連キャラクターのバルボッサやターナーが前作までにどのような活躍をしていたのかわからない。
 クライマックスで登場するボトルシップ・ブラックパール号も、いきなり巨大化するので呆気にとられてしまった。

 しかし、そういう予備知識の不足を差し引いても、この映画は時間を忘れるほど圧倒的に面白い。
 単に仕掛けのスケールが大きく、最新技術を駆使した見せ方が素晴らしいだけでなく、脚本もしっかり練り込まれていて、最後の最後で意外なキャラクターが大活躍を見せるあたり、思わず目頭が熱くなった。

 IMAX3Dで見た興奮度、アトラクションとしてのスケールは『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー 』(2016年)も『美女と野獣』(2017年)も凌駕している。
 映画はあくまで見世物という原点を再認識させられた作品。

 採点は90点。  

(2017年 アメリカ=ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ 129分)

T・ジョイ PRINCE 品川、新宿ピカデリー、TOHOシネマズ六本木ヒルズ・日劇・新宿などで公開中

※50点=落胆 60点=退屈 70点=納得 80点=満足 90点=興奮(お勧めポイント+5点)

 2017劇場公開映画鑑賞リスト
3『セールスマン』(2016年/伊蘭、仏)85点
2『美女と野獣』(2017年/米)80点
1『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』(2015年/伊)75点