counter
www.akasaka-cycle.com
font size       [old site
 home   blog   works   pick-up   others   profile   bbs 
『サイレント・ランニング』(NHK-BS)
2017年07月8日(土)
Silent Running


 『2001年宇宙の旅』(1968年)をはじめ、『スター・トレック』(1979年)、『ブレードランナー』(1982年)など、アメリカSF映画の特撮の名匠として知られるダグラス・トランブルが監督デビューを果たした劇場公開映画第1作。
 のちに『ディア・ハンター』(1978年)でアカデミー監督賞を受賞したマイケル・チミノ、テレビドラマ『刑事コロンボ』(1968〜78年)のレギュラー・ライターだったスティーブン・ボチコが脚本の共同執筆者として参加している。 

 この映画に関する最初の思い出は、〈キネマ旬報〉で米本国公開版ポスターを見た中学2年のころまで遡る。
 現在も日本版DVD、ブルーレイのジャケ写に流用されているもので、これにいたく想像力を刺激されたのだ。

 当時は1978年にリバイバル公開された『2001年…』を見たばかりで、監督のトランブルだけでなく、主演のブルース・ダーン、主題歌を歌っているフォーク・シンガー、ジョーン・バエズの名前もすでに知っていた。
 ポスターを紹介したキネ旬の記事に、「金のために出た」というダーンのコメントが載っていたことも覚えている。

 念願叶って初めて見たのは、テレビ朝日『日曜洋画劇場』で初放送された1979年5月13日。
 期待と予想を上回る出来栄え、トランブルの創り上げたビジュアルに、実家の小さなテレビ画面に最後まで引き付けられ、しみじみ感動したことはいまも忘れられない。

 今回は38年ぶりにNHK衛星放送〈プレミアムシネマ〉で再見、ノーカット字幕版はもちろん初見。
 地球上から動植物が絶滅し、全世界の気温が24℃に保たれた未来社会、宇宙貨物船ヴァリー・フォージにつくられた透明な温室ドームで植物の栽培を続ける宇宙飛行士フリーマン・ローウェル(ダーン)の姿が描かれる。

 やがて、地球の会社から栽培ドームを爆破し、植物をすべて遺棄して帰還するようにとの命令が下ると、ローウェルはこれを拒否し、同僚の飛行士3人を殺して宇宙へ逃亡を図る。
 3体の作業用ドローンのプロギラミングを変更し、ヒューイ、デューイ、ルーイと名付け、ポーカーやビリヤードの相手をさせて孤独を癒す日々。

 そこへ、同じ会社の貨物船バークシャーから連絡が入り、これ以上逃亡を続けるのは無理と悟ったローウェルは温室ドームを一つだけ切り離して宇宙へ解き放ち、ヴァリー・フォージもろとも爆死してしまう。
 じょうろで水をやるデューイを乗せたまま、宇宙の彼方に去ってゆく栽培ドームにバエズの歌う主題歌「リジョイス・イン・ザ・サン」がかぶさり、映画は終わる。

 バエズの歌もさりながら、ピーター・シャイケルのテーマ曲も素晴らしく、やはり導入部から引き込まれた。
 ドローンのキャラクターとビジュアルは『スター・ウォーズ』(1977)のR2-D2の造形にも影響を与えているはず。

 予算が足らなかったためか、宇宙船の中に洗面所があったり、船外作業に出るローウェルの宇宙服がただのウェットスーツにしか見えなかったりなど、現代ではいろいろトンチンカンに映る場面もある。
 しかし、全体としては詩情にあふれた1970年代SFの名編として記憶にとどめておきたい。

 オススメ度B。

(1972年 アメリカ=ユニヴァーサル・ピクチャーズ 89分
 日本テレビ初放送:1979年5月13日、テレビ朝日『日曜洋画劇場』
 日本劇場初公開:1986年9月16日=ケイブルホーグ)

 ブルーレイ&DVDレンタルお勧め度2017リスト
 ※A=ぜひ!(^o^) B=よかったら(^^; C=ヒマなら(-_-) D=やめとけ(>_<)

51『アンドロン』(2015年/伊、英、馬)D
50『アウトバーン』(2016年/米、独)B
49『カラーパープル』(1985年/米)A
48『ブリッジ・オブ・スパイ』(2015年/米)A
47『超高層プロフェッショナル』(1979年/米)C
46『特攻大作戦』(1967年/米)B
45『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』(2015年/米)B
44『サハラ 死の砂漠を脱出せよ』(2005年/米)D
43『エミリー 悪夢のベビーシッター』(2015年/米)C
42『チリ33人 希望の軌跡』(2015年/智、哥)B
41『人生は小説よりも奇なり』(2014年/米)C
40『ファミリー・プロット』(1976年/米)A
39『グッド・ネイバー』(2016年/米)C
38『エージェント・ウルトラ』(2015年/米)B
37『デッドプール』(2016年/米)B
36『ちはやふる−下の句−』(2016年/東宝)B
35『ちはやふる−上の句−』(2016年/東宝)B
34『クリーピー 偽りの殺人』(2016年/松竹、アスミックエース)D
33『ザ・コントロール』(2016年/米)D
32『ダイヤルM』(1998年/米)B
31『ランス・アームストロング/ツール・ド・フランス7冠の真実』(2013年/米)A
30『ラスト・スキャンダル あるハリウッドスターの禁じられた情事』(2014年/米)C
29『ヘイトフル・エイト』(2015年/米)C
28『マギー』(2015年/米)B
27『三匹の侍』(1964年/松竹)C
26『女ガンマン 皆殺しのメロディ』(1971年/英)B
25『さらば愛しき女よ』(1975年/米)B
24『バーディ』(1984年/米)B
23『父 パードレ・パドローネ』(1977年/伊)B
22『カンバセーション…盗聴…』(1974年/米)B
21『マン・オン・ワイヤー』(2008年/英、米)B
20『ザ・ブリザード』(2016年/米)C
19『クール・ランニング』(1993年/米)B
18『完全なるチェックメイト』(2015年/米)B
17『ルーム』(2015年/加、愛)B
16『イット・フォローズ』(2015年/米)C
15『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016年/米)C
14『ザ・コア』(2003年/米)D
13『怪談』(1965年/東宝)B
12『切腹』(1962年/松竹)A
11『「ベガルタ」〜サッカー、震災、そして希望〜』(2016年/英)A
10『ユーズド・カー』(1980年/米)B
9『突破口!』(1973年/米)A
8『目撃』(1997年/米)B
7『ブラック・スキャンダル』(2015年/米)B
6『シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄』(2015年/米)C
5『ゾンビシャーク 感染鮫』(2015年/米)C
4『ロボシャークvs.ネイビーシールズ』(2015年/米)B
3『シェルター』(2010年/米)C
2『僕だけがいない街』(2016年/ワーナー・ブラザース)C
1『誰も知らない』(2004年/シネカノン)A
サンデー毎日
10月1日号
「カープ新井貴浩
独占激白!」後編
黒田との契り
定価380円
サンデー毎日
9月24日号
「カープ新井貴浩
独占激白!」前編
4番、連覇、引退
定価380円